こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』が好きになると思いますよ♪
映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』のあらすじ
1981年、家主を刃物で22回刺して殺害した青年アーニー・ジョンソンは、悪魔に取り憑かれていたことを理由に無罪を主張する。
心霊研究家ウォーレン夫妻は被告人を救うため、姿なき存在を証明するべく立ち上がる。
警察に協力しながら調査を進める夫妻だったが、とてつもなく邪悪な“何か”に追い詰められていく。
・死霊館ユニバースの8作目
・ホラー×サスペンスの見事な融合
・ホラー要素はシリーズ屈指の出来栄え
・悪魔の正体について考察が捗る♪
多くのファンがいる「死霊館シリーズ」の最新作です。
ウォーレン夫妻を前作に引き続きパトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが演じており、「ソウ」シリーズのジェームズ・ワンがプロデュース、「エスター」のデビッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリックが脚本、「ラ・ヨローナ 泣く女」のマイケル・チャベスが監督を務めております。
そして本作で一番気になるポイントは、何といっても悪魔の正体でしょう。
当ブログでは、悪魔の正体について徹底考察しております。
観賞後の参考になれば嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』のネタバレ一覧
ネタバレ①:シリーズの時間軸
本作は実在の心霊研究家エド&ロレイン・ウォーレン夫妻が調査した事件を映画化した「死霊館」シリーズの第3作目です。
”死霊館ユニバース”は、本作を含めると8作品もあります。
①:『死霊館』(2013年公開)
②:『アナベル 死霊館の人形』(2015年公開)
③:『死霊館 エンフィールド事件』(2016年公開)
④:『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年公開)
⑤:『死霊館のシスター』(2018年公開)
⑥:『ラ・ヨローナ 泣く女』(2019年公開)
⑦:『アナベル 死霊博物館』(2019年公開)
⑧:『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』(2021年公開)
「アナベル」シリーズや「ラ・ヨローナ」はどちらかというとスピンオフ的な存在であり、本筋は「 死霊館」シリーズです。
そのため「死霊館」シリーズを時間軸で追いかけるのであれば、次のような順番になります。
①:『死霊館』(1971年)
②:『死霊館 エンフィールド事件』(1977年)
③:『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』(1981年)
他のシリーズも最高に怖くて面白いので、機会があれば観てみることをオススメします♪
ネタバレ②:モデルとなった事件
本作にはモデルとなった事件が存在します。
それが”1980年代にアメリカで起きた『アルネ・シャイアン・ジョンソン裁判』”です。
簡単に説明すると、殺人を犯したアルネ(本作のアニー)が「僕の意志ではなく悪魔がやらせた」と無罪を主張した裁判です。
裁判のポイントはこんな感じです。
①11歳のデヴィッド・グラツェルに悪魔が憑依。
②ウォーレン夫妻が悪魔祓いを行う。
③祓われた悪魔はアルネに取り憑く。
④アルネが悪魔の意志で友人のアランを殺害。
⑤アルネは裁判で「僕の意志ではなく悪魔がやらせた」と主張。
⑥科学的根拠がないため有罪となり、アルネは5年間服役する。
本作は実在した裁判をモデルとしているので、裁判のポイントを理解しておくとストーリーの内容をより深く理解出来ると思いますよ。
ネタバレ③:悪魔の目的と正体
本作でデヴィッドからアニーへと憑依し猛威を振るった悪魔ですが、その目的と正体は何なのでしょうか?
まず悪魔の目的ですが、これはシリーズを通して一貫しております。
悪魔の目的は”人間の魂を奪う”ことです。
しかし”人間の魂を奪う”ことは簡単ではなく、しっかりと手順を踏む必要があります。
①出没
→出没して人に恐怖や絶望を味合わせて心を弱らせる
②攻撃
→ポルターガイスト現象で物や人を動かし攻撃する
③憑依
→実際に人に憑依し、人を殺すことで魂を奪う
この3つの手順を踏まない限り、悪魔が人の魂を奪うことは出来ません。
本作の悪魔も他の悪魔と同様の手口で襲いかかってきます。
まず悪魔はデヴィッドに憑依します。
その後、デヴィッドの代わりに身体を差し出したアニーに憑依し、心を弱らせるためにアニーに幻聴や幻覚を見せ、挙げ句の果てには殺人を犯させることに成功します。
そして最終的には”心が弱ったアニーを自殺させることで魂を奪おうとしていた”、これが悪魔の目的です。
そんな悪魔ですが、肝心な正体は本作で明かされることがありませんでした。
ウォーレン夫妻を追い詰めるほどの力を発揮していたので、おそらくは”ヴァラク”並みに強い悪魔だと思われます。
しかし悪魔の正体を考察することは出来ます。
そこでヒントになるのが、悪魔に憑依されたジェシカとアニーがナイフで刺した回数です。
この”22”という数字、”ヴァラク”並に強い悪魔、この2つが悪魔の正体を考察するヒントになります。
まず”22”という数字ですが、この数字に関連性のある悪魔は1体しかいません。
しかも”ヴァラク”並に強い悪魔、となるともう完全に悪魔の正体はアイツでしょう。
本作でアニーに憑依し猛威を振るった悪魔の正体は・・・
”大悪魔ベルゼブブ”だと思われます。
まず”22”という数字ですが、これは1566年にフランス北東部の都市ランでベルゼブブが実際に現れた事件”ランの奇跡”にヒントが隠されています。
”ランの奇跡”の概要は次のとおりです。
①ニコールという女性がベルゼブブに憑依される
②司祭が悪魔祓いに聖餅を使うと、ベルゼブブは苦しみニコールの左腕に逃げ込む
③ベルゼブブは復讐のため”22”もの仲間を引き連れ、代わる代わるニコールに憑依する
④司祭が悪魔祓いを繰り返した結果、ベルゼブブはニコールの身体から去った
ここに”22”という数字が出てきますよね?
他の悪魔も調べてみたのですが、”22”の数字が具体的に出てくるのってベルゼブブだけなんですよね。
おそらくベルゼブブにとって”22”という数字は何かしら意味のあるものなのでしょう。
次に”ヴァラク”並に強い悪魔、ということですがこれは疑いの余地もありません。
”ヴァラク”はもちろん強大な力を持つ大悪魔です。
しかしベルゼブブはサタンに匹敵する大悪魔、残念ながら”ヴァラク”とは格が違います。
以上の理由から、本作の悪魔の正体はベルゼブブで間違いないと思っています。
そう考えると、”悪魔召喚の儀式”を失敗させたウォーレン夫妻には感謝しかないですね。
ベルゼブブが召喚されたら人類滅亡するんじゃないでしょうか?
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ネタバレ④:カストナー神父の目的と正体
出典:IMDb
ストーリーの鍵を握る重要な人物の1人にカストナー神父がいます。
彼はかつてカルト教団を解散に追い込んだ人物です。
というのも、本作は悪魔よりカルト教団、呪い、魔女とかの存在のほうが重要なんですよね。
流石のウォーレン夫妻もカルト教団、呪い、魔女の存在には詳しくないため、エキスパートであるカストナー神父に協力を求める、という流れなんです。
そんなカストナー神父の目的は、”呪いの黒幕である魔女アルマを助けること”、という衝撃的なものです。
正確には魔女アルマを死なせないようにすること、と言った感じでしょうか。
カストナー神父は、魔女アルマが罪のない一般人に呪いをかけ悪魔を憑依させていることを知っています。
それは魔女アルマがカストナー神父の実の娘だからです。
つまりカストナー神父は”実の娘を守ろうとしていた”わけなんですね。
しかし終盤では己の罪をロレインに打ち明け、呪いの元である祭壇を壊すように手を貸してくれます。
ネタバレ⑤:魔女アルマの目的と正体
出典:IMDb
本作の黒幕である魔女アルマ、その目的は何なのでしょうか?
魔女アルマは、黒魔術と呪われた彫像で対象となる人物に呪いをかけ悪魔を憑依させていました。
本作で呪いの対象となった人物は3人です。
①デヴィッド→後にアニーに呪いが継承される
②ジェシカ(行方不明になった女子高生)
③エド・ウォーレン
なぜ魔女アルマは3人に呪いをかけたのでしょうか?
それは3人に呪いをかけ、最終的には自殺させることで”悪魔召喚の儀式”を達成しようとしていた、つまり悪魔をこの世に召喚させるため3人に呪いをかけて殺そうとしていたわけです。
つまり”悪魔召喚の儀式で悪魔をこの世に召喚する”、これが魔女アルマの目的です。
そして魔女アルマの正体は、カストナー神父の実の娘です。
カストナー神父は長年カルト教団を追いかけてきました。
魔女アルマはそんな父親の姿を追いかけて育ち、成長するとカルト教団に入信し黒魔術を使用するようになってしまいます。
カストナー神父もそんな娘の姿を横目で見ていましたが、神父という立場もあり魔女アルマの存在を周囲に隠してきたため負い目を感じているのか阻止しようとまではしませんでした。
そんな父親の愛が今回の惨劇を招いてしまったわけですね。
理由はいくつかあると思うのですが、1番の理由は”カルト教団だから”ということだと思います。
カルト教団の目的は、”この世に悪魔を召喚して世界中を混乱と恐怖で支配する”ことです。
そのためには手段は選ばず、最も効率が良いやり方で悪魔を召喚しようと試みます。
だからこそ魔女アルマも”カルト教団だから”という理由で悪魔を召喚しようとしていたのだと思います。
ネタバレ⑥:なぜアニーは聖書を読めたのか
本来悪魔は神の言葉が記された聖書を読むことが出来ません。
しかしアニーは殺人を犯した後に聖書をスラスラと読んでいました。
その理由は単純です。
”アニーの身体にはもう悪魔がいなかったから”
アニーに憑依した悪魔は、呪いを媒介として憑依しているに過ぎません。
そして呪いの力は真夜中になるにつれ強まり、最終的には魔女アルマが祭壇で儀式を行うことによってアニーに悪魔が憑依します。
つまり聖書を読んだ時点ではアニーに悪魔は憑依していなかったということです。
ネタバレ⑦:22回刺した意味
本作で悪魔に憑依されたジェシカとアニーは、2人ともナイフを22回刺して殺人を行なっております。
”666”とかは悪魔の数字として忌み嫌われておりますが、”22”ってあまり耳にしないですよね?
当ブログでは、本作に登場する悪魔の正体はベルゼブブだと考察しています。
ベルゼブブは”22”という数字と関連性があります。
そうすると”22回刺して殺す”という行為も”悪魔召喚の儀式”の一部なのだと考えられます。
悪魔って案外几帳面なのかもしれませんね。
ネタバレ⑧:魔女の呪いに打ち勝てたのか
呪いという今までのシリーズにはない手段で悪魔を召喚しようとした魔女アルマ。
呪いを解くには黒魔術を行なっている祭壇を壊すしかありません。
ロレインが霊視をしたところ、祭壇は川沿いの地下室ということからカストナー神父の地下室に祭壇があることが判明します。
先に祭壇へ到着したロレインが祭壇を破壊しようとしますが、そこに魔女アルマによって操られたエドがハンマーを持って襲いかかります。
しかしロレインが必死に声をかけたことでエドは正気を取り戻し、振り上げたハンマーで祭壇を破壊することに成功!
呪いの元となる祭壇が破壊されたことでアニーとエドにかかった呪いは解け、2人は呪いから解放されます。
祭壇が破壊されたことで”悪魔召喚の儀式”は失敗、呪いの元凶である悪魔が魔女アルマの目の前に現れ、悪魔は魔女アルマの全身の骨を砕き殺害します。
こうしてウォーレン夫妻とアニーは、魔女の呪いに打ち勝つことが出来たわけです。
ネタバレ⑨:シリーズの繋がり
本作では他シリーズとの繋がりがいくつか出てきますが、最も繋がりを強く結びつけているのがウォーレン夫妻が保管している呪いのアイテムの数々でしょう。
特に印象的なのは”ヴァラクの肖像画”と”アナベル人形”かと思われます。
”ヴァラク”は『死霊館 エンフィールド事件』でウォーレン夫妻が倒していますので、”ヴァラクの肖像画”は呪われていないかと思いますが、”アナベル人形”は今もなお最恐の呪い人形として封印されていますからね。
そんな”アナベル人形”がチラッと映り込んだだけでも、シリーズの繋がりが垣間みえて嬉しくなってしまいますね♪
ネタバレ⑩:エンドロールの音声
出典:IMDb
もはやシリーズ恒例であるラストに流れるエンドロールの映像ですが、本作も実際にウォーレン夫妻が立ち会った悪魔祓いの音声が流れます。
この音声が本当に怖いんですよね!思わず鳥肌が立つほどです。
エンドロールまで怖いなんて、さすが「死霊館」シリーズですね♪
映画『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』の感想
開始10分から一気にクライマックス張りの展開になる本作。
いきなり強烈な悪魔祓いのシーンから始まりますからね!
悪魔が少年を襲うわ、取り憑かれた少年は悪魔祓いに抵抗して暴れまくるわ、悪魔がアニーに取り憑くわ、もうメチャクチャな展開が冒頭から繰り広げられます。
悪魔祓いの途中で悪魔がデイヴィットからアニーに乗り移るのですが、唯一の目撃者であるエドが悪魔によって心臓疾患を負わされ意識を失ってしまいます。
このせいで誰も悪魔がアニーに取り憑いたことに気がつかず、今回の惨劇を招いてしまいます。
そして無事に悪魔に取り憑かれたアニーが殺人を犯し、「悪魔のせいなら無罪」と呼ばれる悪魔裁判が始まります。
もう既にここまでで充分怖いんですよね!特にアニーが悪魔に幻覚を見せられて殺人を犯すシーンなんて、びっくりして心臓が飛び出すかと思いましたからね!
ここからウォーレン夫婦がアニーの無罪を証明するため、悪魔に憑依されたことを証明する捜査を開始します。
ただ悪魔に憑依されたことを証明するって簡単なことじゃないんですよ…そもそも何をもって証明するのか?
しかし我らのウォーレン夫婦は最強です!妻ロレインが霊視出来ますからね!
ロレインが霊視と調査を行った結果、今回の悪魔による憑依は呪いが原因ということが判明します。
どうやら呪いをかけたい相手の近くに彫像を置くことで悪魔を憑依させることが出来るようです。
そしてアニーの他にも呪いがかけられた少女の行方を探す操作に参加する、という流れでストーリーが進んでいきます。
このストーリーの進め方が非常にスムーズであり、観客側としても置いていかれている感があまりないんですよね。
そのためストーリーがすっと頭の中に入ってきます。
しかしまさか黒幕がカストナー神父の娘であるアルマとは思いませんでしたね。
魔女アルマは至るところに現れるので最初は魔女=悪魔だと思っていましたが、実際に幻覚や幻聴を見せ、まるで魔女アルマがその場所にいるかのように錯覚させていたってことですね。
そのため本作は悪魔との戦いというより、”魔女vsウォーレン夫妻”のような構図になっています。
度々2人は対決するのですが、その姿がまるで表裏のように見えるんですよね。
魔女アルマはカストナー神父の娘、つまりアルマが神父になって悪魔祓いをしている未来もありました。
ロレインは幼い頃から霊感が強く、成長してエドと出会ってからは心霊研究家として人々を救っています。
そうするとアルマは、エドのように自らを支えてくれる存在と出会うことが出来なかったので道を誤り魔女になってしまった、とも考えられます。
逆にロレインだって道を誤っていたら魔女になっていた可能性だってあるってことです。
単純に悪魔が出てきて怖い映画、そうならないのが「死霊館」シリーズの良いところですよね。
そして本作で鍵を握るのが魔女アルマによる呪いです。
今までのシリーズで呪いで悪魔を召喚する、というケースはなかったのでかなり斬新で楽しめました。
また呪いがあるおかげで、ただ怖いだけではなくサスペンス要素も加わり非常に面白いストーリーに仕上がっております。
本作の悪魔の正体はベルゼブブと考察しました。
ベルゼブブはサタンに匹敵する大悪魔、いわゆる最強悪魔の1人です。
そう考えると魔女アルマが呪いという手間のかかる手順を踏んででも、ベルゼブブを召喚したかった理由にも納得がいきます。
おそらく人類滅亡、もしくは壊滅的な被害を受けることは目に見えています。
そうなると”悪魔召喚の儀式”を失敗させたウォーレン夫妻は、アニーだけではなく世界を救ったと言っても過言ではないでしょう。
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まとめ
待望の「死霊館」シリーズの最新作ということもあり、非常に楽しめる映画です。
特に久しぶりにウォーレン夫妻が活躍するので、ファンにとってはたまらないのではないでしょうか。
今回の敵は魔女アルマの呪い、という今までのシリーズにはない展開です。
そのためいつもとは少し違う気分で「死霊館」シリーズを楽しむことが出来ると思いますよ。
(2025/01/15 07:03:59時点 Amazon調べ-詳細)
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最後まで読んでくれてありがとうございました。