ホラー/ミステリー

【ネタバレ】『ドント・ウォーリー・ダーリン』考察【ビクトリー計画の正体と目的】

こんにちは、ニャンコです。

このブログは映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』のこんな疑問に答えていきます。

・見所ポイント

・ネタバレ一覧

・感想と考察

ニャンコ
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②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
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映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。

まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・

きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』が好きになると思いますよ♪

映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』のあらすじ

完璧な生活が保証された街で、アリスは愛する夫ジャックと平穏な日々を送っていた。
そんなある日、隣人が赤い服の男達に連れ去られるのを目撃する。
それ以降、彼女の周りで頻繁に不気味な出来事が起きるようになる。
次第に精神が乱れ、周囲からもおかしくなったと心配されるアリスだったが、
あることをきっかけにこの街に疑問を持ち始めるー。

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

・『ミッドサマー』のフローレンス・ピュー主演のサスペンス映画

・作り込まれた世界観に没入

・少しずつ真相が明らかになるワクワク感

・ラストのオチは少し弱いかもしれない

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」で監督として高く評価された俳優オリビア・ワイルドの長編監督第2作で、「ミッドサマー」のフローレンス・ピューを主演に迎えて描いたユートピアスリラー映画です。

また「ダンケルク」で俳優としても注目を集めたイギリスの人気歌手ハリー・スタイルズがアリスの夫ジャックを演じ、「ワンダーウーマン」シリーズのクリス・パイン、「クレイジー・リッチ!」のジェンマ・チャンが共演しています。

何と言っても見所は、「ミッドサマー」で一躍有名となったフローレンス・ピューの演技力でしょう。

【ネタバレ】『ミッドサマー』感想と考察【性の儀式について】ラストシーンに隠されたダニーの笑顔と覚悟のとは?...

本作でも「ミッドサマー」に負けないほど、悲惨な目に遭遇してくれます。

かなり練られたストーリー構成となっているため、映画観賞後は「あのシーンってどういう意味だったんだろ?」とか「結局のところ、何が言いたかったの?」などの疑問が頭に浮かぶと思います。

当ブログでは、『ドント・ウォーリー・ダーリン』の気になる謎を徹底考察・解説していますので、観賞後のヒントになれば嬉しいです。

ニャンコ
ニャンコ
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【ネタバレあり】映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』のネタバレ一覧

ネタバレ①:タイトルの意味

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

タイトルである『ドント・ウォーリー・ダーリン』を直訳すると、”心配しないでダーリン”という意味になります。

クロネコ
クロネコ
なんだか優しいタイトル名だよね♪

しかし本作を観た人ならわかるかと思いますが、旦那である男性たちは、”妻たちがビクトリー計画の真相に気づき、悲惨な現実世界に後戻りしてしまうかとしれない”という恐怖や不安を抱えています。

そういった男性側の心理を考えると、タイトルの意味も正反対となり、”男性たちが自分自身に向かって言い聞かしている”ということになるのです。

きっと心の中で必死に、”心配するな、妻にはバレないさ・・・”と唱えているんでしょうね。

このようにタイトル名を男性側の視点で捉えるか、女性側の視点で捉えるかによってタイトルの意味が正反対に変わるのです。

ネタバレ②:ビクトリー計画

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ビクトリー計画とは、”フランクとコリンズが作り上げた仮想現実世界”のことです。

そして現実世界に満足出来ていない、不満を抱えている男性の欲望を叶えるために存在する仮想空間世界”でもあります。

夫である男性たちは真相を知っていますが、妻である女性たちは、アリスの友人バニーや自殺したマーガレットを除いて真相を知りません。

ビクトリー計画にいる子供たちは、現実の存在ではなくプログラムです。

また、全員が同じ家、同じ色違いの車、という他者と違いはなく、統一された世界観と美しさの中で完璧な生活を送っているのが特徴です。

まさに理想郷=ユートピアと言っても過言ではないでしょう。

男性たちは自分の妻にだけ責任があり、他人の家族には一切関心を示さないこと、これがビクトリー計画のルールです。

そして仮想現実世界で死んでしまうと、繋がっている現実世界でも死ぬことになるので注意が必要です。

一見すると完璧にも見えるビクトリー計画ですが、妻である女性たちは真相を知らないため、”男性による女性への洗脳”と捉えられます。

クロネコ
クロネコ
ひどい計画だわ・・・

ネタバレ③:ビクトリー計画の目的

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ビクトリー計画の目的は、”男性の思い描く完璧な人生、完璧な妻を作り出すこと”です。

クロネコ
クロネコ
どういうこと?

そのためには、次の3つが重要だと考えられています。

①制御することの美しさ

②対称性の美しさ

③一体となって動くことの美しさ

この①〜③の言葉は、本作中で何度も登場しており、ビクトリー計画を象徴する言葉であると考えられます。

そしてビクトリー計画は、技術者であるフランク、医師であるコリンズの2人が、現実世界に悩みを抱える男性たちの問題を仮想現実世界で解決しようとして作り上げました。

しかしビクトリー計画は、男性が完璧な人生を過ごすために作られているため、”妻は奴隷であり、同時に男性の所有物”ということになります。

本作中では度々、「世界の変革」や「世界は我々のもの」と唱えられていますが、全ての主語は男です。

つまり”世界は我々(男性)のもの”ということになります。

この男尊女卑の究極系とも言えるビクトリー計画は、まさに現代社会が生み出した闇そのものです。

ネタバレ④:男性たちの仕事

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ビクトリー計画に参加している男性たちの仕事は、”ビクトリー計画に必要なデータ提供””寝たきりである妻の看病”です。

表向きはテクニカルエンジニアとして、革新的な物質の開発をしていることになっていますが、実際は「夫の不在時に妻が理想的な立ち振る舞いをしているか」、「夫にとって完璧な妻かどうか」のデータを提供しています。

その理由は、”データを蓄積することにより、より多くの顧客にビクトリー計画の素晴らしさ、実効性の高さを公言出来る様になり、よりビジネスが拡大することになる”からです。

つまり全ては、ビクトリー計画をより世界に拡大し、更なるビジネスチャンスを掴むため、に行われていることになります。

そして男性たちには、もう一つ大切な仕事があります。

それが”寝たきりである妻の看病”です。

ビクトリー計画は、目に備えつけた機械を通じて現実世界と仮想現実世界を繋げています。

しかし機械を取り外してしまうと、現実世界で目覚めてしまうため、決して妻の機械を取り外してしまってはいけません。

そのため男性たちが機械を外し、現実世界で目覚めて、寝たきりになっている妻の看病をしなければならないのです。

ニャンコ
ニャンコ
そうしないと、現実世界で妻が衰弱死しちゃうからね

本作でも、ジャックがアリスに水を与えているシーンがありました。

実際は、水や食事、そして下の世話までしていたのでしょう。

そうまでして男性たちには、ビクトリー計画を通じて得体ものがあるということです。

ネタバレ⑤:アリスの正体

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ジャックの妻であるアリスの正体は、”現実世界では、医師として激務ながらも充実した人生を送っていた女性”です。

つまり現実世界の人生に満足していた人物ということです。

対して夫のジャックは無職であり、そしてアリスの仕事が激務ということもあり、夫婦愛は冷めきっていました。

そのためジャックはアリスを薬で眠らせ、ベッドに縛り付け、強制的にビクトリー計画に参加させてしまったのです。

ニャンコ
ニャンコ
ジャック、酷すぎるな!

全てはジャックの自己中心的な考えであり、アリスの人生を奪ってしまったと言っても過言ではありません。

そしてアリスは、その真相に気がつき、ジャックを殺してビクトリー計画から脱出することを試みます。

ネタバレ⑥:目=視覚がポイント

本作では、目がポイントとなります。

クロネコ
クロネコ
どういうこと?

というのも、ビクトリー計画へと繋がるには、目に備えつけた機械で繋がる必要があります。

また本作中には、目がたびたび映り込んでいます。

つまり、”目=見たくない現実世界を表しており、その目を機械で覆うこと(正確には目にレーザーを当てる)ことにより、目を背けて仮想現実世界の世界に没入させる”ことを表しているのです。

また目=視覚は、自分に都合の良いものしか見ない習慣があります。

本来であれば、男性が完璧な人生を過ごせるビクトリー計画は、歪な世界であり、決して行ってはならない行為です。

しかし男性たちは、”あたかもビクトリー計画が素晴らしいものであり、自分たちは間違っていない、結果として妻も助けている”と思い込んでいます。

これこそが、自分の都合の良いものしか見ない=目、ということです。

対して女性たちは、目=視覚を通じて、偽りの現実世界である仮想現実空間を見せられています。

男性も同じ仮想現実空間を見ていますが、彼らが真相を知っているのに対し、女性たちは知りません。

つまり女性たちは、”ビクトリー計画により真相を捻じ曲げられ、偽りの仮想現実空間を見せられている”ということになります。

同じ目=視覚でも、男性と女性で見る世界が異なるのは恐ろしいですね。

ネタバレ⑦:買い物が全てツケ払いである理由

ビクトリー計画は、仮想現実空間のため、そもそも物体や実物という概念がありません。

しかし女性たちは全ての買い物をツケ払いで買うことが出来ます。

その理由は、”妻に好きなものを何でも買える満足感を与えて、ビクトリー計画の真相を気がつかれることなく参加させ続けるため”です。

つまり、女性の欲求を発散させることにより、真相から目を背けるように仕向けていた、ということです。

このツケ払いという、一見関係性のないようなシーンにもビクトリー計画の恐ろしさが隠れているのです。

ネタバレ⑧:マーガレットについて

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

本作で1番最初にビクトリー計画の真相に気がついた女性マーガレットは、存在しない子供と一緒に本部へ行ったことで真相に気がつきました。

フランクのパーティーに現れたマーガレットは、「なぜここにいるの?ここにいてはダメ?」と言っておりますが、このセリフは真相を知らない妻たちに向けて言っています。

そのため、真相を知っている男性たちは、気が気でなかったはずです。

だからこそフランクは、すぐに話を逸らしたんですね。

最終的にマーガレットは、囚われの人生に絶望し自殺を選びました。

コリンズの診察によると「治療拒否で最終警告」をしていたことがわかります。

この最終警告がマーガレットに差し出されていた薬なのでしょう。

おそらく薬の中身は、精神安定剤であり、マーガレットの精神を落ち着かせて洗脳するためだったかと思われます。

ネタバレ⑨:バニーは、なぜビクトリー計画に参加したのか

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

アリスの友人バニーは、ビクトリー計画の真相に気づきながらも仮想現実世界で人生を過ごしていました。

その理由は、”ここにいれば子供を失わなくて済むから”というものです。

ビクトリー計画にいる子供たちは、現実の存在ではなくプログラムです。

おそらくバニーは、現実世界で子供を失った過去があるのでしょう。

その時の悲しみが忘れられず、ビクトリー計画に救いを求めていたのだと思われます。

ネタバレ⑩:墜落した飛行機

アリスが目撃した墜落した飛行機は、”マーガレットの子供が持っていたオモチャの飛行機”です。

アリス以外には見えていないことから幻覚と思われます。

おそらくマーガレットの話を聞いて感化されたアリスが見た幻覚なのでしょう。

しかしこの飛行機の墜落がきっかけとなり、アリスは本部に到着し、真相に近づくきっかけになります。

もしかしたらマーガレットも、何かしらの幻覚を見て、本部に近づいたのかもしれません。

ネタバレ⑪:地震の正体

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

度々発生する地震の正体は、”現実世界との通信障害”です。

ビクトリー計画は、目につけた機械を通じて現実世界と仮想現実空間を繋げています。

しかしネットワークである以上、何かしらの要因で通信障害が発生することがあります。

その通信障害がビクトリー計画全体に影響を及ぼし、それが地震となって仮想現実空間に反映されているのです。

ネタバレ⑫:赤い服の男たちの正体

仮想現実空間にいる赤い服の男たちの正体は、”ウィルスを取り除くセキュリティプログラム”です。

映画「マトリックス」のエージェントのような存在ですね。

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ビクトリー計画に支障をきたす可能性のある不安分子を排除するのが目的です。

そのため、ビクトリー計画の真相を知ってしまったアリスを誘拐したり、連れ戻そうとしてどこまでも追ってきます。

ネタバレ⑬:アリスが本部から自宅に戻れた理由

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

墜落した飛行機を追って、アリスは立ち入り禁止区域である本部へと辿り着きました。

しかし本部に触れた瞬間、アリスは自宅で目覚めることになります。

アリスが本部から自宅に戻れた理由は、”本部とは初めての接触のため、現実世界に戻ることはなくセキュリティ(赤い服の男)に連れ戻された”ということです。

ちなみに本部とは、”仮想現実世界と現実世界を繋げるサーバー本体”であると考えられます。

その証拠に本部に触れたことでアリスやマーガレットは真相に気がつき、ラストシーンでは再び本部に触れたアリスが現実世界に戻るきっかけにもなりました。

本部に触れる=ビクトリー計画の真相に気がつく、ということになるので、男性たちは妻たちを本部に近づけたくない、だからこそ立ち入り禁止区域を作ったのです。

ネタバレ⑭:アリスの奇行

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

アリスは本部と接触したことにより、過去の記憶が蘇り、フラッシュバックするようになります。

それが原因でアリスの奇行が目立つようになるのです。

・迫る壁に潰されそうになる

・サランラップで顔を覆う

・鏡に頭を打ちつけるマーガレットの姿が映る

これらの奇行は、アリスの自己防衛本能かと思われます。

こうでもしないと、精神が崩壊してしまうほどの衝撃なのです。

ネタバレ⑮:鼻歌の正体

出典:IMDb

度々アリスの頭の中に響く鼻歌の正体は、”ビクトリー計画に参加させられ、機械に繋がれたアリスに向かってジャックが歌っていた歌”です。

この鼻歌がきっかけとなりアリスは真相に気がつくことが出来ました。

ネタバレ⑯:作られた記憶

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ビクトリー計画に参加させられている女性たちは、全員が作られた記憶で洗脳させられています。

内容は次のとおりです。

①夫との出会いはボストン行きで落としたチケットを夫が拾った

②妻の出身はフィラデルフィア

③ハネムーンはシーアイランド

これらの物語を事実かのように何度も聞かされ、あたかも本当の記憶かのように洗脳されてしまっているのです。

ここにもビクトリー計画がいかに男性よがりで作られた計画であり、女性の人権を蔑ろにしているかが伺えます。

ネタバレ⑰:ジャックが上級顧問に招かれた理由

出典:IMDb

本作の中盤でフランクがジャックを上級顧問に招き入れます。

その理由は、”真相を知りつつあるアリスをビクトリー計画に参加させている功績が認められた”からです。

というのも、ビクトリー計画は、男性に完璧な人生を過ごすことが目的です。

そのためには、どんな女性もビクトリー計画に参加させ、真相に気がつかれないように洗脳する必要があります。

ジャックの妻アリスは、ビクトリー計画の真相に近づいていました。

しかしジャックが踏み留まり、アリスをビクトリー計画に参加させ続けています。

つまり、”アリスのように現実世界を満足しており、真相に気づきつつある女性すらもビクトリー計画に参加させることが出来る”、その功績をジャックは認められたということです。

しかし実際は、翌日のホームパーティでアリスが真相をフランクに明かしてしまうことになるので、フランクとジャックの思惑は外れることになります。

ネタバレ⑱:パラノイアが表すもの

たびたび登場する言葉パラノイアは、不安や恐怖の影響を強く受け、他人が常に自分を批判しているという妄想を抱くこと”という意味があります。

ビクトリー計画に参加している男性は、全員が現実世界でパラノイアに悩まされています。

つまり、”自分の人生に自信がない”ということです。

このようにパラノイアに悩まされている男性が無敵に振る舞える空間、それこそがビクトリー計画なのです。

ネタバレ⑲:シェリーがフランクを殺した理由

出典:IMDb

本作の終盤でフランクの妻シェリーがフランクを刺殺するシーンがあります。

刺殺した理由は、”今回のアリスの暴走を止められなかった無能な夫を妻が軽蔑して殺した”ということです。

可能性として、シェリーがビクトリー計画の真相に気がつき、フランクに利用されているとわかり刺殺したとも考えられますが、その線は薄いと思われます。

というのも、シェリーはビクトリー計画の黒幕であるフランクの妻ですので、真相は知っていたはずです。

ビクトリー計画の内容を知ったうえで、優秀なフランクを愛していたのです。

しかしフランクは、アリスの暴走を止めることが出来ず、ビクトリー計画を崩壊させてしまうという失態を犯してしまいました。

完璧な夫フランクを愛していたシェリーは、無能なフランクに幻滅してしまい、「このまま一緒に人生を過ごすことは耐えられない」と考え、フランクを刺殺したというのが自然です。

ネタバレ⑳:ラストシーンのその後

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

ラストシーンで赤い服の男たちから逃れ、本部に触れたことでアリスは現実世界に戻り、悪夢から目覚めました。

しかしビクトリー計画の真相を知るアリスを生かしておく理由はなく、ビクトリー計画に関係する組織が殺しにかかってくるはずです。

もしくは、フランクもコリンズも死んでいるので何も起きないのかもしれません。

いずれにせよ、アリスはジャックが死亡したことにより、未亡人の医師として自分の人生を取り戻していくことになります。

映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の感想

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

タイトルからミスリードを仕掛けてくるサスペンス映画です。

世界観が非常に作り込まれており、映画の世界に没入出来ました。

中盤まで謎の展開が連続するので、世界観を理解するのが大変でしたね。

そして完璧な人生、夫婦、友人が気味が悪いほど明るく表現されています。

皆んなが同じ家、同じ車、同じ職場って冷静に考えると気持ち悪いですよね。

この辺りの世界観が非常に上手く描かれています。

中盤以降は、一気にストーリーが加速するので飽きることなく楽しめる反面、「もうちょっと詳しく説明してくれー」と思う場面が多々ありました。

特にアリスがコリンズに捕まり、電気ショック療法を受けているとき、いきなり画面が現実世界のアリスに切り替わるんですよね。

そのため、「えっ?アリスはクローンなの?」と勘違いしてしまいました。

このあたり、演出としては非常に上手いと思いますが、観客側からすると非常にわかりにくくて、一瞬映画の世界から置いていかれてしまうんですよね。

そのため、もう少し説明が欲しいなー、と率直に感じてしまいました。

映画のオチ的には、よくある仮想現実空間なので、「あっ、またか…」と思ってしまいました。

まぁ映画「ビバリウム」のようなオチじゃなくて安心しましたが笑。

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ビクトリー計画の真相が判明してからは、吐き気がしましたね。

これって完全なる男尊女卑の世界観です。

しかも女性たちが気がつかないようにビクトリー計画に参加させているのがタチ悪いです。

少しずつアリスが真相に近づいていくのですが、それを阻止するために立ちはだかる男性たちの執念に恐ろしさを感じました。

ラストシーンでアリスが本部にたどり着き、現実世界に目覚めることになりますが、この後のアリスの人生を考えると悲惨ですよね。

どれだけの月日をビクトリー計画に参加していたかはわかりませんが、確実に身体は弱っているはずですし、仕事も失っているはずです。

そして何よりジャックという人生の伴侶を失くしているので、アリス1人で生きていかなければなりません。

おそらく続編はないかと思いますが、どうしてもアリスのその後が気になってしまいますよね。

この辺りも「エンドロールで何か映してくれれば良かったのにー」と思ってしまいました。

しかし全体的に非常に良く練られた映画であり、不思議な世界観を堪能させてくれる映画であることは間違いありません。

まとめ

出典:『ドント・ウォーリー・ダーリン』オフィシャルサイト

かなり不思議な世界観ですが、非常にストーリーが練られているため、とても楽しく観ることが出来ました。

可能であれば、もう少し詳細を説明してくれると助かるなぁと感じましたが、かなりクオリティが高いことは間違いないです。

考察が捗る映画ですので、色々な人を解釈を聞いてみたいと思います。

ニャンコ
ニャンコ
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最後まで読んでくれてありがとうございました。