こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』が好きになると思いますよ♪
映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』のあらすじ
閑静な住宅街で起きた凄惨な事件。被害者の傍らで横たわる容疑者らしき死体は死後3ヶ月経過していた……
。ジャーナリストのイム・ジニ(オム・ジウォン)は事件を暴こうと調べをすすめると、交差点にある企業の陰謀が関係していることを突き止めた。ジニ
は旧知の呪術師ソジン(チョン・ジソ)に願いを託し、呪術でゾンビと彼らをあやつる黒幕に立ち向かう!
・ゾンビ×呪術=新ゾンビの境地
・ドラマ「謗法(ほうぼう)」の続編
・ゾンビの脅威的な身体能力に衝撃を受ける
・意味深なラストシーン
『新感染ファイナル・エクスプレス』(2016)、『新感染半島ファイナル・ステージ』(2020)でゾンビ・アポカリプスの新境地を開拓し、その動向が最も注目されるクリエイターの1人であるヨン・サンホが原作と脚本を手掛けた注目作です。
「愛の不時着」(2019)「シスターズ」(2022)などクオリティの高いドラマ作品を得意とするスタジオドラゴンとタッグを組み、アクションや衝撃のカーチェイスシーンでゾンビ映画史に新たなページを刻んでいます。
なお前日談であるドラマ「謗法(ほうぼう)」の続編であるため、ドラマを見ていない人には少し説明不足な内容に仕上がっていますのでご注意ください。
当ブログでは、『呪呪呪 死者をあやつるもの』の気になる謎を徹底考察・解説していますので、観賞後のヒントになれば嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』のネタバレ一覧
ネタバレ①:ドラマ「謗法」の続編
出典:映画com
本作をご覧になったほとんどの人が「人間関係の描写薄くない?」、「キャラクター像がよくわからない・・・」などの疑問を持たれたことでしょう。
それもそのはず!本作は2020年に放送されたドラマ「謗法(ほうぼう)」の続編なのです。
ちなみに「謗法(ほうぼう)」とは、”誹謗正法(ひぼうしょうぼう)の略で、人を呪い、災厄と死をもたらすこと”という意味があります。
ドラマ「謗法(ほうぼう)」は、『新感染 ファイナル・エクスプレス』やNetflixオリジナルドラマ『地獄が呼んでいる』の監督であり、本作の脚本と原作を手掛けているヨン・サンホが脚本を手がけています。
そして登場人物も「謗法(ほうぼう)」から引き続き続投しているため、人間関係の深掘りなどは本作でされていないんですよね。
【あらすじ】
正義と真実を追い求める新聞記者イム・ジニと、「人を呪うと私の中の悪霊が喜ぶ声が聞こえる」と呪いで人を殺す力を持つ10代の少女であり謗法師ベク・ソジン。
信念だけで悪と戦い、そして勝てると信じていたジニは、権力の前ではどうにもならない己の無力感と憎しみを味わっていた。そんなジニの前に、呪いの力を持った謗法師ペク・ソジンが現れる。
そして2人は力を合わせ、大手IT企業のCEOが秘める途方もなく大きな闇に立ち向かっていく・・・
ドラマ「謗法(ほうぼう)」でジニとソジンの2人が出会い、事件を通じて絆を深めていき、本当の姉妹のような関係性になっていくんですね。
そしてドラマ「謗法(ほうぼう)」で登場する人物の中にチョン・ジュボンという人物がいるのですが、この人物こそ本作のラストシーンに登場した男性です。
このようにドラマ「謗法(ほうぼう)」を知っていると、より本作を楽しむことが出来るストーリー構成に仕上がっているのです。
ネタバレ②:スンイル製薬の陰謀
スンイル製薬の陰謀は、”PSPという貝毒を利用した化学兵器の治験で起きた死亡事故を隠蔽していたこと”です。
強力な化学兵器を作り上げ、アメリカの製薬会社に売ることで莫大な利益を生み出そうとしていました。
そのために新薬であるPSPの治験を行う必要があり、ホームレスや不法滞在者に対して新薬の投与を行なっていたのです。
そして治験に参加した被験者たちは、全員副作用で2ヶ月ほどで死亡してしまいました。
その数、何と100人!
しかしスンイル製薬は、その事実を隠蔽し、世の中に情報として出回ることを阻止してしまいました。
ここが全ての悲劇の始まりだったのです。
治験の被験者の中にインドネシア人のジェシーがいました。
ジェシーは不法滞在者でしたが、本国にいる家族を養うために様々な仕事を渡り歩いているほど家族想いの少女だったようです。
しかし治験による新薬の副反応で亡くなってしまい、それに激怒した父親がスンイル製薬の責任者たちに復讐を果たす、というのが本作の主なストーリーです。
ネタバレ③:ゾンビ(ジェチャウィ)の正体
本作に登場するゾンビは、在此矣(ジェチャウィ)と呼ばれる存在です。
在此矣(ジェチャウィ)とは、”禍々しい呪術に操られた屍”のことです。
従来のゾンビとは異なり、驚異的な身体能力、統率力があり、また手首に呪印が浮かび上がると、命令を完遂するためどこまでも追いかけてくる恐怖があります。
そんな在此矣(ジェチャウィ)ですが、きちんと作り方があります。
【在此矣(ジェチャウィ)の作り方】
①在此矣(ジェチャウィ)の元となる身体の死んだ土とドゥクン(呪術師)の血で作る
②出来上がった土人形に呪いをかける
③死体の髪や爪など所有物、在此矣(ジェチャウィ)に指示する内容を記載する
④それらを呪術で描き、契約書とする
つまり、”在此矣(ジェチャウィ)はドゥクン(呪術師)に操られている存在”ということですね。
この操られているというのが厄介でして、在此矣(ジェチャウィ)はドゥクン(呪術師)が指示した内容を完遂するため、ありとあらゆる手段で追い詰めてくるんですよね。
唯一在此矣(ジェチャウィ)を止める方法としては、「①呪印が描かれた手首を切り落とす」、「②ソジンの呪術で呪殺する」があります。
とはいえ、驚異的な身体能力を持つ在此矣(ジェチャウィ)を止めるのは、一筋縄ではいきませんね。
ネタバレ④:ドゥクンの正体と目的
ドゥクン(呪術師)とは、”インドネシアの呪術師、祈祷師”のことです。
そして本作で在此矣(ジェチャウィ)を操る黒幕でもあります。
そんなドゥクン(呪術師)の正体は、”スンイル製薬の治験で殺された娘ジェシーの父親”です。
ドゥクン(呪術師)は、新薬の治験に参加した娘から連絡が途絶えてしまったことに違和感を感じ、黒幕がスンイル製薬であること突き止めました。
そして娘を殺したにもかかわらず、謝罪をせずに自らの私腹を肥やそうとしているスンイル製薬の経営陣3人に対し、在此矣(ジェチャウィ)を使って復讐を果たそうとしていたのです。
最終的には、ソジンによって呪殺されてしまいますが、スンイル製薬の経営陣3人は死亡したので、ドゥクン(呪術師)の復讐は達成したと言っていいでしょう。
ネタバレ⑤:新人アルバイト ジェシーの正体
新人アルバイトであるジェシーの正体は、”ドゥクン(呪術師)の娘であり、スンイル製薬の治験で殺された被験者”です。
そしてドゥクンによって使役される在此矣(ジェチャウィ)でもあります。
元々は家族想いであり、様々な仕事を掛け持ちして本国にいる家族に仕送りをしている心優しい少女でした。
しかし高額な報酬が出るスンイル製薬の治験に参加してしまい、新薬の副反応で亡くなってしまいます。
そして娘ジェシーの死に絶望したドゥクン(呪術師)が復讐のために在此矣(ジェチャウィ)として蘇らせた、ということです。
最終的には、ドゥクン(呪術師)がソジンによって呪殺され、ジェシーも土に還りました。
ネタバレ⑥:ソジンとジニの選択
ドゥクン(呪術師)によるスンイル製薬への復讐が果たされ、そして黒幕であるビョン常務も逮捕されましたが、ビョン常務は証拠不十分で不起訴となってしまいます。
そんなビョン常務に対し、ソジンとジニがある選択を突きつけていましたよね。
その選択とは、”罪を認めて遺族に謝罪するか、所持品・写真・漢字の名前を使って呪殺されるか”というものです。
これは本作の前日談であるドラマ「謗法(ほうぼう)」で、謗法師であるソジンは「所持品・写真・漢字の名前があれば、人を呪い殺せる」という設定からきております。
本作の場合ですと、ビョン常務の所持品・写真・漢字の名前が揃っておりますので、ソジンがその気になればビョン常務を呪殺できるということです。
最終的な結末は描かれておりませんでしたので、ソジンとジニがどのような選択を行なったかわかりませんが、おそらくビョン常務は素直に謝罪をしたんでしょうね。
ネタバレ⑦:ラストシーンの意味
ラストシーンもドラマ「謗法(ほうぼう)」を知らない人にとっては、意味がわからない展開になっています。
ちなみにラストシーンに登場した人物は、”チョン・ジュボンとチン・ギョンの2人”です。
まずチョン・ジュボンですが、ドラマ「謗法(ほうぼう)」では、チン・ギョンの部下として様々な雑用をこなしている下っ端であり、気が弱く優柔不断な性格の持ち主として登場していました。
本作のラストシーンでも、気弱な人物として描かれていましたよね。
そしてチン・ギョンですが、ドラマ「謗法(ほうぼう)」では、黒幕であるIT企業フォレストの代表チン・ジョンヒョクを助ける謎多き巫女であり、霊的な能力に加えて神仏の知識が深く、世界各地に人脈を持っている人物として登場していました。
だからこそラストシーンで、チョン・ジュボンはチン・ギョンのことを「先生!」と呼んでいたわけですね。
チン・ギョンが描いていた術式図が何かはわかりませんが、また何かよからぬことを考えているのでしょう。
もし本作の続編があるのなら、ソジンvsチン・ギョンの対決が見れるかもしれませんね。
映画『呪呪呪 死者をあやつるもの』の感想
ゾンビ×呪術=新ゾンビの境地を描いており、今までのゾンビ映画とは一味違った刺激を楽しめました。
本作のゾンビは、在此矣(ジェチャウィ)と呼ばれる存在であり、呪術を使うドゥクン(呪術師)に操られております。
そのためドゥクンが多くの在此矣(ジェチャウィ)を操ると、操作を制御し切れずに不自然な動きになってしまうんですよね。
そんな在此矣(ジェチャウィ)の動きを上手く描いており、どこまでも命令に忠実で迫り来る姿には恐怖を覚えました。
特に在此矣(ジェチャウィ)がタクシーを運転し、ターゲットを追い詰める姿は迫力がすごかったですね。
その反面、呪術を駆使したバトルシーンは少なく、本作のキャッチコピーである「運命は、呪術で切り拓く」は、いささか誇大広告であるように感じてしまいました。
個人的には、「大量のゾンビを呪術無双で圧倒していくバトルシーン」とか「ドゥクン(呪術師)との呪術バトル」みたいなシーンを想像していたんですよね。
欲を言うのであれば、上記のようなバトルシーンがあったら100点満点の映画だったと思います。
また本作は、前日談であるドラマ「謗法(ほうぼう)」の続編となっているため、ドラマを見ていない人にとっては人間関係がわかりにくいんですよね。
この辺りも、本作が初めての人に向けて、冒頭シーンなどでもっと説明してくれれば親切でしたね。
特にラストシーンなんて、ドラマ見てない人からしたら意味がわかりませんからね。
といくつか不満点も書いてしまいましたが、ゾンビ映画としては製薬会社の闇を描きつつ、家族愛も描いている良作です。
そこまでグロテスクなシーンもありませんので、ゾンビ映画が苦手な人も問題なく観賞することが出来るのでご安心ください。
まとめ
新たなゾンビ映画を境地を描いている映画です。
恐怖描写やグロシーンは控え目なため、ホラー映画好きには少し物足りないかもしれません。
その分、万人受けするゾンビ映画に仕上がっています。
とはいえ、ドラマ「謗法(ほうぼう)」を見ていないと人間関係がわからなかったりと、少し不親切だと思ってしまったのも事実です。
続編があるようなラストシーンでしたので、この辺りは次回作に期待ですね。
本作の原作と脚本を書いているヨン・サンホは、「新感染 ファイナル・エクスプレス」という素晴らしいゾンビ映画を監督していますので、興味がある方はご覧になることをオススメします。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。