こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『RUN(ラン)』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『RUN(ラン)』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『RUN(ラン)』が好きになると思いますよ♪
映画『RUN(ラン)』のあらすじ
郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつきの慢性の病気により、車椅子生活を余儀なくされていた。
しかし、前向きで好奇心旺盛な彼女は地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。ある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感を抱き始める。
そして、クロエの懸命な調査により、ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑色のカプセルが、けっして人間が服用してはならない薬であるということが判明してしまう。
・緑色の薬の正体がヤバい!
・狂った毒親から逃げられない恐怖
・全ての謎が解けると戦慄が走る
パソコン画面上でドラマが展開するという新機軸で注目を集めたサスペンススリラー「search サーチ」のアニーシュ・チャガンティ監督が、母親の娘への歪んだ愛情の暴走を描いたサイコスリラーです。
クロエ役をオーディションで抜擢された新人女優キーラ・アレン、母ダイアン役をドラマシリーズの「アメリカン・ホラー・ストーリー」のサラ・ポールソンがそれぞれ演じています。
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本作は、一見すると障害を抱えた娘クロエを甲斐甲斐しく看病する母親ダイアン、という構図のように見受けられますが、真相は真逆というストーリーです。
ダイアンの自己中心的な毒親っぷりには、吐き気を催すことでしょう。
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ネタバレあり】映画『RUN(ラン)』のネタバレ一覧
ネタバレ①:緑色の薬の正体
クロエがダイアンから新たに与えられることになる謎の緑色のカプセルの薬、怪しさ満点ですよね。
というのも、どう見ても母ダイアンの様子がおかしいんですよね。
・ダイアンの名前が入った薬のラベルに、クロエの名前が入ったラベルを重ねている
・クロエがどんな薬か尋ねても答えをはぐらかす
クロエもダイアンが怪しすぎるため、途中から飲むフリをし、実際には薬を飲んでいません。
どうやら薬は”トリゴクシン”という名称で、本来であれば心臓病の治療薬であるということが判明します。
しかし”トリゴクシン”のカプセルの色は緑色ではなく赤色とのこと。
「じゃあ一体、この緑色の薬は何なのか?」、とますますダイアンを信じられなくなったクロエは、ついに緑色の薬の正体を突き止めます。
緑色の薬の正体は・・・犬用の薬であり、主に筋肉の震えや強張りを改善するために投与するもの、健康な人間が服用すると脚が麻痺する、という衝撃的なもの!
もちろん知っていたのでしょう、それが毒親ダイアンですから!
普通に考えたら、そんな危険な薬を処方する薬局も悪いと思うんだけど・・・
ネタバレ②:クロエが病弱な理由
クロエは生まれつき身体が弱く、不整脈、血色素症、喘息、糖尿病、脚の麻痺など様々な病気を抱えています。
そのために酸素吸入器やインスリン注射、大量の薬物投与が必要です。
そんなクロエですが、本来は健康な身体であり、今のように身体が弱ってしまったのはダイアンが長期的に薬を投与していたことが原因、ということが判明します!
つまりクロエはダイアンによって意図的に不自由な身体へと作り替えられていたということです。
本来は健康な身体だったのに、意図的に不自由な身体にされるなんて・・・理不尽極まりないですよね!
ネタバレ③:ダイアンの秘密
ダイアンはなぜ健康であるクロエに薬を投与し、不自由な身体へと作り変えていったのでしょうか?
実はクロエはダイアンの実の娘ではありません。
本当のクロエ(本物)は生まれつき重度の障害を抱えており、生後2時間で死亡していました。
実の娘であるクロエ(本物)が死亡したことに耐えられなかったダイアンは、同じ病院にいた新生児を誘拐し実の娘のように育てます!
それがクロエです!クロエは誘拐された新生児であり、ダイアンとは血の繋がりが一切ありません。
ダイアンは実の娘であるクロエ(本物)が重度の障害を抱えていたため、健康な身体であったクロエに対し長期間にわたり薬を投与し、クロエ(本物)と同じような不自由な身体に作り替えました。
こうして実の娘クロエ(本物)が生きているかのように演じてきたわけです。
ネタバレ④:ダイアンの目的
なぜダイアンは本来健康であったはずのクロエに薬を投与し、不自由な身体に作り替えてしまったのか?
おそらく理由は次のとおりだと思います。
・実の娘であるクロエ(本物)のようにしたかった
・周囲から障害者を育てる理想の母親として認められたかった
つまりクロエのためではなくて、自分自身のためなんですよね!
クロエはダイアンの理想のために犠牲になったわけです!
クロエの行動全てを自分の支配下に置きたかったダイアン、大学進学を夢見ているクロエに大学の合格通知を渡さないことからも一生クロエを家に閉じ込める気マンマンですよね。
しかしそんな毒親ダイアンですが、クロエを殺す気は一切ありません。
あくまでダイアンの目的は、障害を抱える子供を懸命に育てる母親演じること、ですからね。
そのため、クロエを家から一歩も外に出さないように監禁したわけです。
自らの目的のためなら手段を選ばない最悪な毒親、それがダイアンです。
ネタバレ⑤:クロエにインターネットを使わせない理由
クロエが緑色の薬の正体を調べようとインターネットで検索を試みましたが、何故か家にはインターネット自体が繋がっておりませんでした。
翌日、ダイアンがインターネット会社に問い合わせを入れておりましたが、これはダイアンによる演技でしょう。
クロエにインターネットを使わせてしまうと、ダイアンの秘密や目的が漏れてしまうためです。
実際にインターネットさえ使えれば、クロエはいち早く緑色の薬の正体も知ることが出来ましたし、本当は身体が悪くないことにも気がついたかもしれません。
いずれにしろ、ダイアンにとってクロエが外の世界の情報を知ってしまうことは都合が悪いわけです。
現代社会でインターネットが使用出来ないと、情報を得る手段が限られてしまいます。
ダイアンはクロエが情報を得る手段を無くすことにより、完全に自分の支配下に置こうとしていたわけです。
ネタバレ⑥:なぜクロエは自殺を図ったのか
出典:IMDb
ダイアンの秘密と目的を知ってしまったクロエは、毒薬を飲み自殺を図ります。
おそらく目的は次のとおりです。
・ダイアンの支配下から逃れたかった
・ダイアンが自分を死なせるわけがないとわかっていた
→治療のため病院に担ぎ込まれると予想していた
アメリカでは、未成年が自殺を図ると自治体の観察対象になるそうです。
一か八かの賭けでしたが、クロエは自殺を図ることにより自治体の観察対象となり、ダイアンの支配下から逃れることが出来ると考えたのだと思います。
しかし毒薬の影響により、クロエは動くことも話すことも出来なくなってしまいます。
つまり・・・ダイアンのやりたい放題になってしまうということです。
ネタバレ⑦:タイトル『RUN(ラン)』の意味とは
RUNを日本語に訳すと「走れ!」ですが、クロエは脚が麻痺しているので走ることが出来ません。
しかしダイアンから与えられた緑色の薬を飲まなかったことにより、少しずつですがクロエの脚に感覚が戻ってきました。
脚に感覚が戻る、ということは自らの意思で動ける、つまり自らの意思で判断し決断することが出来る、ということです。
象徴的なシーンが、クロエがダイアンに車椅子で連れ去られそうになった時、クロエが脚を踏ん張り抵抗したこと。
今まではダイアンのされるがまま、クロエ自身の意思はなく全てダイアンの指示通りだったクロエが見せた反抗…これこそが「RUN」だと思います。
たしかに直訳するとRUNは「走れ!」ですが、他にも沢山意味はあると思うんです。
例えば、「動け、進め、諦めるな」、つまり自分自身の意思で判断し決行する、ということです。
クロエが脚を踏ん張りダイアンに抵抗したシーンこそまさに「未来へ進め、そのためには諦めるな!」ということだと思うんです。
そう捉えると、タイトルの『RUN』の意味も変わってきますよね。
ネタバレ⑧:ラストの解釈
ダイアンが銃で撃たれ、ダイアンの支配から解放されたクロエ。
それから7年の月日が経過し、クロエは少しですが歩けるようになっていました。
そんなクロエが訪れたのは、とある病院、そこには寝たきりの状態になったダイアンがいます。
クロエはダイアンに今の生活のことを楽しく話しかけます。
本当の両親に会えたこと、平穏で幸せな生活を送れるようになったことなど。
しかしダイアンは終始怯えた表情…
それもそのはず!クロエは話が終わると口から何かを吐き出しました。
その吐き出したものこそ、クロエの脚を完全に麻痺させようとダイアンがクロエに投与しようとした緑色の薬です!
そしてダイアンにささやきます、「薬の時間よ」
つまり、かつてクロエ自身がされたように、クロエはダイアンに薬を投与し不自由な身体に作り替えているわけです。
今までクロエ自身がされてきたことの復讐を果たしているわけです。
映画『RUN(ラン)』の感想
知らず知らずのうちに毒親に育てられたクロエ、そんなクロエが毒親ダイアンの支配下から脱出し、自ら未来を切り開いていく映画です。
1番ハラハラしたのは、映画中盤でクロエがダイアンに監禁されるシーン。
一歩間違えばクロエが死んでしまうというのに、ダイアンは何も予想出来なかったんでしょうか?
もしくは絶対に逃げ出さない、という絶対的な自信があったのか…いずれにしても狂っている毒親であることは間違いありません。
ダイアンがこのような凶行に走った原因は、周囲から良い母親として見られたい、という自己承認欲求です。
人は誰しも周囲から認められたい、という承認欲求がありますが、ダイアンの場合は度が過ぎています。
もちろんこのような思想回路になってしまったのは、クロエ(本物)が重度の障害により生後2時間で死亡してしまったことがあげられます。
出典:IMDb
このクロエ(本物)が死亡したことによりダイアンの精神は崩壊し、新生児を誘拐しクロエ(本物)のように育てることへと執着してしまうようになってしまったのでしょう。
とはいえ、クロエ本人にしてみたら迷惑もいいところです。
実の両親から切り離され、健康体であったにも関わらず重度の障害を持つ不自由な身体にされるわけですから。
そうなるとラストシーンでクロエがダイアンに復讐しているシーンも意味合いが変わってくると思います。
最初は、「クロエも狂ってしまったのか…」、と思いましたが、よくよく考えれば自分の身体を不自由にしたダイアンへの復讐ですよね。
きっと数十年かけてジワジワとダイアンに復讐を果たしていくのでしょう…あの手この手を駆使して。
まとめ
序盤から終盤にかけて、かなりドキドキ感を味わえる映画でした。
特にダイアンの目的がわからないので、「なんで愛する娘に謎の薬を投与しているのか?」、「一体目的はなんなのか?」、「本当は良い人なのでは?」、とか色々考えてしまいました。
しかし蓋を開けて見れば、最悪な毒親による子供の洗脳、身体改造計画、という実に胸糞展開なストーリーだったため、怖いというより不気味という言葉がぴったりな映画です。
ダイアンも実の娘クロエ(本物)を生後2時間で亡くしている、というトラウマがあることは理解できるのですが、そこから先の行動がアウトですよね!
見ず知らずの新生児をクロエとして育てるだけならまだしも、クロエ(本物)のように長期間薬を投与し不自由な身体に改造させるとは完全にアウトです。
そのため、映画ラストでクロエがダイアンに行う復讐には胸がスカッとします。
どうせならもっと薬漬けにしてやっても良いのに!
クロエがダイアンに殺されることなく、自らの意志で未来を切り開く「RUN」が実行できたのは本当に良かったです。
もしクロエがダイアンに殺されていたら、絶対にブログにはしなかったわw
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最後まで読んでくれてありがとうございました。