こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『エスター2 ファースト・キル』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『エスター2 ファースト・キル』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『エスター2 ファースト・キル』が好きになると思いますよ♪
映画『エスター2 ファースト・キル』のあらすじ
・前作『エスター』の2年前を描く続編
・エスター役は、イザベル・ファーマンが続投
・前作『エスター』とは異なる、サイコパスバトルが楽しめる
・前作『エスター』に繋がるラストシーンは必見
当ブログでは、『エスター2 ファースト・キル』の気になる謎を徹底考察・解説していますので、観賞後のヒントになれば嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『エスター2 ファースト・キル』のネタバレ一覧
ネタバレ①:原題『Orphan』の意味
原題である『Orphan』とは、”孤児”という意味です。
エスターは文字どおり孤児であり、逆に孤児であることを利用して周囲の大人たちの同情を誘い、殺戮を繰り返しているサイコパスです。
前作『エスター』でも、孤児院で暮らしているエスターがコールマン夫妻に引き取られたことにより、悲劇が起きました。
そんな孤児であるエスターが本作ではどのような惨劇を繰り返すのか・・・それが本作の見所となっています。
ネタバレ②:前作『エスター』との繋がり
本作は、”2009年に公開された『エスター』の前日談”です。
そのため特に『エスター』を観ていなくてもストーリーを楽しむことは出来るのですが、『エスター』を知っているとニヤリと出来るシーンがあるのも事実です。
3人目の子供を流産で失ってしまい、心に深い傷を負っていたコールマン夫妻は、孤児院でエスターという少女と出会い、エスターを養子として迎えます。
エスターは幼い少女ながらも知的かつ頭脳明晰であり、絵画や音楽の才能まである完璧な少女でしたが、どこか言動に不自然さや不穏な空気が出ていました。
不安に思ったコールマン家の妻ケイトは、エスターが肌身離さず持っている聖書に手を伸ばすと、聖書には「サールン・インスティテュート」という文字を発見し、電話をかけてみます。
すると「サールン・インスティテュート」とは、エストニアにある精神病院であり、エスタは発達不全の病を患う33歳の大人の女性であるということがわかります。
正体がバレることを恐れたエスターは、コールマン夫妻の子供であるダニエルとマックスを共犯とし、正体を暴こうとしているシスターを殺害します。
エスターはコールマン家の夫ジョンを誘惑しますが、拒絶されたため激怒し殺害、エスターの魔の手はコールマン家の子供たちに及びます。
しかし子供の危険を嗅ぎつけたケイトが現れ、エスターと激しい攻防戦となり、最後は凍った池の上で対決となります。
マックスが放った銃弾により氷が砕け、エスターとケイトは池の中に放り出されます。
エスターは「助けて、ママ」とケイトをつかみますが、ケイトは「あんたのママじゃない!」と言い放ち、エスターの首を蹴りでへし折り、エスターは暗い池の底へと沈んでいきます。
これが『エスター』の簡単なストーリーとなります。
『エスター』をご覧になった人ならわかると思いますが、”『エスター』では終盤までエスターの正体がわからない”んですよね。
エスターがどこか大人びた少女であることはわかるのですが、まさか本当に中身は大人という衝撃がありました。
ちなみに『エスター』で登場したエスターは33歳でした。
本作『エスター ファースト・キル』に登場するエスターは31歳ですので、本作の時間軸が前作『エスター』の2年前ということがわかります。
ネタバレ③:驚きの撮影方法
本作は驚きの撮影方法で描かれています。
というのも、エスターを演じている主演のイザベル・ファーマンは、撮影当時は23歳でした。
ちなみに前作『エスター』では、当時10歳だったイザベル・ファーマンが9歳のエスターを演じていたため、不自然さは一切ありませんでした。
しかし本作では、23歳のイザベル・ファーマンが9歳のエスターを演じる必要があるため、どうしても少女ではなく大人の女性として描かれてしまいます。
本作は”いわゆるCG技術ではなく、視覚的なトリックを中心に撮影”されています。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』でも話題になりましたが、いわゆる遠近法などを駆使して撮影されています。
具体的には、イザベル・ファーマンと他の役者が並ぶシーンでは、横にいる役者は厚底靴を履いて身長を底上げする、エスターの全身像が映るときはほとんど後ろ姿であり、ボディダブル(替え玉の子役)が演じている、などですね。
もちろんメイクでイザベル・ファーマンを更に童顔しているという工夫も行なっています。
CG技術に頼らず、視覚的なトリックを中心に撮影したことにより、とてもリアリティ溢れる映像に仕上がっており、本当にエスターが復活したかのような錯覚に陥ります。
そして何より本作最大の見所は、”主演のイザベル・ファーマンが実際に23歳の大人の女性になった”ということでしょう。
というのも、前作『エスター』では当時10歳のイザベル・ファーマンが9歳のエスターを演じていました。
そのため見た目は非常にリアルなのですが、「エスターが実は大人の女性だった」という設定はどうしても違和感があったんですよね。
しかし本作では、23歳になった大人の女性であるイザベル・ファーマンが9歳のエスターを演じています。
確かに見た目は若干違和感があるかと思いますが、「エスターが実は大人の女性だった」という設定が非常にリアルなんです。
そのため、”エスターの身体の中には、大人の女性の魂が宿っている”という設定が非常にリアルに感じられ、観客はスクリーンに目が釘付けになってしまうんですよね。
最初は私も「今更イザベル・ファーマンがエスターを演じても不自然なんじゃないか?」と思っていましたが、実際に映画を観たら印象は180度変わりましたね。
むしろ本作のほうが本当の意味でエスターの不気味さや恐怖を描き切れていたと感じました。
ネタバレ④:エスターの秘密
エスターは、”成長ホルモンの異常によって身長が伸びず低身長だが、中身は31歳の大人の女性であり、子供の見た目を利用して犯罪を繰り返してきた超一流の詐欺師であり殺人鬼”です。
エスターの本名はリーナであり、子供の見た目を利用して身寄りのない家庭に入り込み、金目のものを奪う、もしくは一家を殺害してしまうこともありました。
ちなみにエスターの名前は、アメリカで4年前から行方不明になっている少女エスターの外見が自分に似ていることからリーナが名乗っている偽名です。
エスターの首や手首には傷跡があり、この傷跡は収容されていた精神病院「サールン・インスティテュート」で拘束具をつけられた状態で暴れまわった際についたものです。
前作『エスター』では、終盤までエスターの正体が伏せられていたままでしたが、本作では冒頭からエスターの正体が暴かれているので驚きです。
『エスター』といえば、エスター独特の不気味さが人気の理由でしたからね。
それが本作では、冒頭から不気味さの理由が明らかになっているので、前作とは異なるアプローチな印象を受けました。
またエスターは、その見た目と反して性欲が非常に旺盛です。
というのも心は31歳という大人の女性であるにもかかわらず、身体は10歳の少女なので大人の男性と正常な恋愛経験を築くことが出来てこなかったわけです。
そのため本作では、エスターが寄生するオルブライト家の夫アレンに上手く言い寄ろうとしていますよね。
前作『エスター』でもコールマン家の夫ジョンに言い寄り、拒絶されたことで激怒しジョンをナイフで滅多刺しにして惨殺しましたので、エスターの性欲に対する執着心は尋常ではありません。
また前作『エスター』でエスターが描いていたブラックライトで浮かび上がる絵ですが、由来が本作に登場するオルブライト家の夫アレンの影響であることがわかりました。
このように前作『エスター』との繋がりを随所に当てはめてくれるのは、ファンとして非常に嬉しい演出です。
ネタバレ⑤:オルブライト家の秘密
本作でエスターが寄生するオルブライト家ですが、実はとんでもない秘密を抱えていました。
というのも、”オルブライト家の娘エスターは、兄ガーナーが殺害し、母トリシアと共に遺体を遺棄していた”のです。
最初観客は、「エスターに寄生されてしまい、なんて可哀想な家族なんだろう・・・」と心配していたのですが、実はエスターよりオルブライト家のほうがサイコパスな家族だっというオチとなっており、観客の度肝を抜きました。
オルブライト家の本当の娘であるエスターの死因は、”兄ガーナーの度が過ぎたイジメが原因”です。
おそらくですが、兄ガーナーは妹エスターを階段から突き落として落下死させてしまったのでしょうね。
本来であれば、妹エスターを事故死させてしまった時点で警察に届けるべきでしたが、母トリシアは家族の将来のことを考え、事実を隠蔽してしまいました。
そして妹エスターを行方不明扱いにしてしまったのです。
しかし担当している刑事は、事件の真相に気がついていた可能性が高いですね。
つまり本作の見所は、”サイコパスがエスターだけではなく、オルブライト家も同じくらいサイコパス”ということなんです。
前作『エスター』では、善良な家族であるコールマン家がサイコパスであるエスターによって崩壊させられていく様子が描かれていました。
またエスターの正体も終盤にならないとわからないため、れっきとしたサイコパスホラー映画に仕上がっていたんですね。
しかし本作は、エスターの寄生先であるオルブライト家がサイコパス家族(厳密には父親はサイコパスではありません)であるため、サイコパスvsサイコパスの戦いが楽しめる内容に仕上がっているのです。
ネタバレ⑥:ラストシーンについて
ラストシーンは、エスターによってオルブライト家の人間は皆殺しにされ、家は火災で全焼してしまいました。
そしてエスターは、「火災から生き延びた唯一の孤児」として孤児院に引き取られるんですよね。
その孤児院こそが”前作「エスター」でコールマン家が訪れた孤児院”です。
本作は前作『エスター』の前日談、具体的には2年前の話となっているため、このラストシーンで前作『エスター』に繋がっていくストーリー構成に仕上がっているわけですね。
また前作『エスター』で、ブラックライトを照らすと別の絵が浮かび上がるという手法も、本作に登場するアレンからインスピレーションを受けていたことが判明しました。
このように作品を繋げていく演出も非常に上手かったですね。
映画『エスター2 ファースト・キル』の感想
前作『エスター』の前日談ということもあり、非常に期待して鑑賞してみました。
内容としては、まさかのサイコパスバトルだったため、ホラー要素は薄れてしまいましたがとても面白い内容に仕上がっていたと思います。
特に中盤でオルブライト家の母トリシアが刑事を拳銃で撃ち殺したシーンは、頭の中が「えっ?どうして?」となってしまいましたね。
そこから怒濤の如く真相が明らかにされ、エスターvsオルブライト家の騙し合いバトルになるとは予想していませんでした。
そして前作『エスター』と大きく異なるのが、”序盤からエスターの正体を明らかにしている”といったことです。
前作『エスター』は、終盤までエスターの正体を明らかにしていないため、終盤でエスターの正体が明らかになったときは衝撃が走りました。
しかし本作は、冒頭シーンがエスターが収監されている精神病院からスタートし、なおかつエスターの正体を盛大にネタバラシしているため、前作『エスター』のような衝撃はなかったのが正直なところです。
このあたりが前作『エスター』と大きくストーリー構成を変更した点ですが、個人的にはとても面白かったと思っています。
しかし序盤からエスターの正体を判明させてしまったため、驚きが減少してしまったのと、ホラー要素が薄くなってしまったのは残念です。
エスターの殺害方法もそこまで残酷さはなく、ちょっとアッサリし過ぎてしまったような気もします。
もう少しホラー映画らしく不気味な怖さや世界観を出してくれたら、もっと面白かったのに・・・と率直に感じてしまいました。
まとめ
前作『エスター』の前日談ということもあり、かなり期待を込めて観賞してきました。
正直な話、前作を超えるような衝撃はありませんでしたが、まさかのサイコパスバトルに突入させるというストーリー展開により、思ったより楽しめたというのが率直な感想です。
序盤からエスターの正体が判明してしまっているため、ホラー要素が薄くなってしまったのが残念ではありますが、これはこれでアリなのかもしれません。
『エスター』のような名作の前日談となると、必然的にハードルが上がってしまうのは仕方がないのかもしれませんね。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。