こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『マトリックス レザレクションズ』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『マトリックス レザレクションズ』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『マトリックス レザレクションズ』が好きになると思いますよ♪
- 映画『マトリックス レザレクションズ』のあらすじ
- 【ネタバレあり】映画『マトリックス レザレクションズ』のネタバレ一覧
- ネタバレ①:タイトルの意味
- ネタバレ②:進化シミュレーション「モーダル」
- ネタバレ③:新しいモーフィアスの正体と目的
- ネタバレ④:マトリックス防衛プログラム「ボット」
- ネタバレ⑤:人類と共生するシンシエント
- ネタバレ⑥:アナリスト(精神分析医)の正体と目的
- ネタバレ⑦:ナイオビがネオを警戒している理由
- ネタバレ⑧:サティの目的
- ネタバレ⑨:メロビンジアンの目的
- ネタバレ⑩:スミスがアーキテクトに対抗できた理由
- ネタバレ⑪:トリニティの選択
- ネタバレ⑫:何故トリニティは飛べたのか
- ネタバレ⑬:人類が作る新しいマトリックス
- 映画『マトリックス レザレクションズ』の感想
- まとめ
映画『マトリックス レザレクションズ』のあらすじ
もし世界がまだ仮想世界=マトリックスに支配されていたとしたら?
ネオ(キアヌ・リーブス)は、最近自分の生きている世界の違和感に気付き始めていた。 やがて覚醒したネオは、マトリックスに囚われているトリニティーを救うため、何十億もの人類を救うため、マトリックスとの新たな戦いに身を投じていく。
・18年ぶりとなる待望のシリーズ新章
・独特かつ難解な世界観と映像にしびれる
・前作「レボリューションズ」の60年後が舞台
・ラストシーンの選択は大興奮間違いなし
1999年に公開され、革新的な映像技術とストーリーで社会現象を巻き起こしたSFアクションの金字塔「マトリックス」。
2003年に公開された続編「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」で3部作完結となり、もはや伝説の映画と言っても過言ではありません。
本作は、そんなマトリックスシリーズの新たな物語を描く、18年ぶりとなるシリーズ新章です。
キャストも主人公ネオを演じるキアヌ・リーブスが過去作と変わらず同役を担当するほか、トリニティー役のキャリー=アン・モス、ナイオビ役のジェイダ・ピンケット・スミス、メロビンジアン役のランベール・ウィルソン、エージェント・ジョンソン役のダニエル・バーンハードらが続投するということで、ファンなら堪らない映画に仕上がっています。
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そんな新しいモーフィアスを演じるのは、「アクアマン」のブラックマンタ役で知られるヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世です。
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非常に面白い映画である反面、世界観がメチャクチャ難しい映画です。
マトリックスの世界観を理解していると、より一層映画を楽しむことが出来ます。
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【ネタバレあり】映画『マトリックス レザレクションズ』のネタバレ一覧
ネタバレ①:タイトルの意味
タイトルであるレザレクションズ、普段はあまり聞かない単語ですよね?
レザレクションズは直訳すると、”神の復活・人類の復活”という意味です。
つまり”救世主ネオ”のことを表しております。
本作は、前作「マトリックス レボリューションズ」から60年後の世界が舞台です。
これはバッグスのセリフから判明しています。
前作「マトリックス レボリューションズ」で救世主ネオが機械から人類を救ったかのように思えましたが、”実はマトリックスは存在し続けており、機械による人類支配も続いていた”という世界観です。
とはいえ、機械も生きていくためには人類からエネルギーを得る必要があるので、元々マトリックスが無くなるということはないと思っていました。
しかし本作では、まさかのネオとトリニティが生き続け、機械にエネルギーを提供していたという衝撃の事実が判明します。
まさか2人が生きているとは夢にも思いませんでしたよね。
ネタバレ②:進化シミュレーション「モーダル」
出典:IMDb
本作の序盤でバッグスが進化シミュレーション「モーダル」に侵入し、トリニティのことを観察しています。
バックスはトリニティが若いこと、既に結末を知っていること、何回もループしていることに違和感を感じていました。
進化シミュレーション「モーダル」とは、”ゲームデザイナーであるトーマス・アンダーソン(ネオ)が1999年に手がけた大ヒットゲーム「マトリックス」”のことです。
つまり「モーダル」は、ゲーム「マトリックス」のゲーム内ということになります。
もちろんトリニティもゲームキャラクターであり、トリニティやバックスを追い詰めたエージェント・スミス(モーフィアス)もゲームキャラクターです。
バックスは、”ゲーム会社「デウス・マキナ」に潜入し、ネオの居場所を特定するために彼が製作したゲーム「マトリックス=モーダル」に潜入”をしています。
現在はムネモシュネ号の船長であるバックスですが、かつてマトリックスではビルの清掃員として生活しており、仕事中にトーマス・アンダーソン(ネオ)を目撃します。
当時トーマス・アンダーソン(ネオ)はマトリックスに囚われており、現実と虚構の区別がつかなくなっている状態でした。
そしてついにビルの上から飛び降りて自殺を図ろうとしますが、救世主であるがために地面に落下はせず、宙に浮かびます。
その場面をバックスが目撃し、いま自分が生活している世界が現実ではないことに気がつき「アノマリー(異端者)」として覚醒するのです。
ちなみに「アノマリー(異端者)」とは、”マトリックスの違和感に気づき現実世界に目覚める人類”のことです。
前作でいうモーフィアスやトリニティのような存在ですね。
「アノマリー(異端者)」として覚醒したバックスは、マトリックスに囚われたトーマス・アンダーソン=ネオを探し続けており、遂にネオがゲーム会社「デウス・マキナ」でゲームデザイナー”トーマス・アンダーソン”として働いていることを突き止めます。
そのためバックスは、”ネオの居場所を特定するヒントがゲーム会社「デウス・マキナ」にあると確信し、「モーダル」に潜入している”のです。
ちなみに「デウス・マキナ」という言葉に聞き覚えがないでしょうか?
前作「マトリックス レボリューションズ」でネオが人類と機械を救うために機械の神と取引をしました。
その機械の神の名前が「デウス・エクス・マキナ」なのです。
”ゲーム会社「デウス・マキナ」の名前は、明らかに機械の神「デウス・エクス・マキナ」を意識してのもの”です。
つまりゲーム会社「デウス・マキナ」は、機械側の息がかかった組織ということがわかります。
ネタバレ③:新しいモーフィアスの正体と目的
出典:IMDb
本作で新しく登場する若いモーフィアス。
彼の存在に違和感を感じた人も多いのではないでしょうか?
本作のモーフィアスは、”マトリックスの治安維持を担うエージェント・スミス、つまりプログラム”です。
しかしバックスと出会ったことにより、プログラムの命令に逆らい、自らの使命に目覚めモーフィアスと名乗り、バックスと共にマトリックスに囚われたネオを探すことになります。
またモーフィアスは、バックスから赤い薬を受け取り飲んでいるので現実世界にも干渉出来るようになるのですが、モーフィアスは人間ではなくプログラム、つまりデータです。
そのため、”モーフィアスが現実世界に干渉する際は、エクソモーフィック粒子と呼ばれるプログラムが現実世界に具現化するための粒子の集合体の姿”で現れます。
この粒子の姿が後々トリニティを奪還する際に大活躍することになるのです。
ちなみに前作までのモーフィアスは、ザイオンの最高司令官になりましたが既に亡くなっています。
まあ前作から60年も時が経っておりますので、亡くなっていても不思議ではないですよね。
ネタバレ④:マトリックス防衛プログラム「ボット」
本作で初めて登場するプログラムであるボット。
ボットとは、「エージェント(セキュリティソフト)」に代わるマトリックスの防衛プログラムです。
マトリックスにいる全人類を強制的に操り、人間兵器として侵入者を攻撃させます。
特別な力はないのですが、マトリックスにいる全人類がボットとなり得るため圧倒的物量で攻撃をしてくるので非常に厄介な存在です。
本来人類が持ち合わせている恐怖心というものすらないので、まるで意思を持った銃弾のようにあらゆる方向から全力で襲いかかってきます。
ネタバレ⑤:人類と共生するシンシエント
本作では、シンシエントと呼ばれる存在がいます。
シンシエントとは、人類と共生する機械のことです。
本作だとクジャクとかが代表的ですね。
前作でネオが機械側も救ったことにより、機械側にも変化が訪れたのだと思います。
救世主ネオを取り込み、トリニティへの愛=個人への愛を機械側も理解したことにより、今までのただプログラムの命令に従う、という機械側の思考が変わったのだと思います。
つまり愛の力で人類と共生する機械、シンシエントが登場したのだと思われます。
ネタバレ⑥:アナリスト(精神分析医)の正体と目的
本作でトーマス・アンダーソン(ネオ)のカウンセリングを担当し、青い薬を処方し続けるアナリスト(精神科医)。
一見すると普通の精神科医のように見えますが、その正体は驚愕的なものでした。
アナリスト(精神科医)の正体は、マトリックスの創造主である「アーキテクト(創造主)」です。
「アーキテクト(創造主)」は、マトリックスを作るプログラムです。
そして「アーキテクト(創造主)」の目的は、何も不都合が起きない完璧な世界=マトリックスを作ことです。
それは機械が効率良く人類からエネルギーを得るためです。
簡単ですが、人類が機械に支配された経緯をまとめておきます。
①技術が発達し人工知能が開発され、機械が自我を持つようになる。
②自我に目覚めた機械が人間を殺してしまい、迫害を受ける。
③迫害を受けた機械は、機械だけの国ゼロワンを作る。
④人類はゼロワンを危険視し、機械vs人類の全面戦争が勃発する。
⑤機械の圧倒的武力に追い詰められた人類は、機械のエネルギー源を生み出している太陽を隠すため、ナノテクノロジーの力で雲を覆い、地球全体を闇の世界とする。
⑥エネルギー源を奪われた機械は、代わりに人類の持つ生体エネルギーを活用するようになる。
⑦機械は、より効率良くエネルギーを得るため、人類にとって快適な仮想現実空間”マトリックス”を作り出す。
⑧快適な仮想現実空間マトリックスに閉じ込めらた人類は、機械のために人生を捧げる道具と成り下がってしまう。
機械vs人類の全面戦争に人類が敗北した結果、人類は機械に支配されることになり、同時に機械に効率良くエネルギーを提供するためにマトリックスが作り出されたということです。
前作「レボリューションズ」では、ネオは6人目の救世主でした。
エージェント・スミスを倒し、人類と機械を救ったネオは救世主システムとして「アーキテクト(創造主)」に取り込まれ、マトリックスはVer7にバージョンアップされます。
つまり本作は、マトリックスVer7の世界であり、同時に「アーキテクト(創造主)」も以前よりバージョンアップされている存在なわけです。
マトリックスはバージョンアップされる度に完璧な世界へと近づいています。
以前のVer6からVer7へとバージョンアップした際、「アーキテクト(創造主)」はある事実に気がつきます。
それは愛を選択したネオとトリニティの力が合わさると莫大なエネルギーが発生するということです。
マトリックスがVer7へとバージョンアップする前、「アーキテクト(創造主)」は、ネオとの約束を守りマトリックスからの覚醒を望む人類を解放していました。
しかし人類を解放するということは、機械側に安定したエネルギー供給が出来なくなる、ということでもあります。
そのため限られた貴重なエネルギーを求めて機械同士の戦争が始まってしまい、エネルギーの欠乏は機械側にとっても死活問題であることがわかってきます。
そのため「アーキテクト(創造主)」は、安定した莫大なエネルギーを求めていたのです。
莫大なエネルギーがあれば機械側も安定したエネルギー供給が出来ますし、マトリックスもより完璧な世界へと近づきます。
そのため「アーキテクト(創造主)」は、死んだはずのネオとトリニティを生き返らせ、プラグに繋ぎエネルギーを供給し続ける存在にしていたのです。
そんな「アーキテクト(創造主)」ですが、本作のマトリックスVer7では今までと異なる能力を持っています。
それがバレットタイムです。
バレットタイムとは、周囲は止まっているのに自分だけ猛スピードで移動できる、というチート能力のことです。
今までもネオやエージェントのような存在はバレットタイムの能力を持っていました。
しかし本作で「アーキテクト(創造主)」が持っているバレットタイムの能力は一味違います。
文字どおり、「アーキテクト(創造主)」以外の存在の動きがスローになるのです。
この能力により「アーキテクト(創造主)」は、無敵に近い強さを発揮しています。
どうやら「アーキテクト(創造主)」は、ネオからバレットタイムの能力を得たようですね。
前作で救世主ネオはトリニティへの愛を選択しました、これは今までの救世主が選択をしなかったことです。
ネオをマトリックスに取り込み、トリニティへの愛=個人への愛を理解した「アーキテクト(創造主)」は、人の感情を操る&掌握することが出来るようになり、その結果としてバレットタイムの能力やボットというプログラムを得ることが出来るようになったのだと思われます。
ネタバレ⑦:ナイオビがネオを警戒している理由
出典:IMDb
新たな人類最後の都市アイオのリーダーであるナイオビ。
60年前はロゴス号の船長としてネオやモーフィアス、トリニティと共に戦った戦友です。
かつての人類最後の都市ザイオンは、エネルギーを求めて機械同士が戦争を起こしたことにより滅んでしまいました。
そのため新たにアイオという都市を作り、生き残った人類は生活をしています。
またアイオは人類と共生する機械であるシンシエント、エクソモーフィック粒子で現実世界に具現化するプログラム、これらの存在と上手く共生をしており、ついには果物を作り上げることにも成功しています。
これからは果物以上の食べ物も作り上げることも可能であるアイオは、まさに人類にとって希望です。
そんなアイオのリーダーナイオビは、何故かネオの存在を危険視しています。
それは、新たな人類の楽園であるアイオを危険に晒したくない、からです。
かつての人類最後の都市ザイオンは、機械側の戦争によって崩壊してしまいました。
機械側の戦争が発生した理由は、人類解放に伴うエネルギー不足です。
エネルギー不足は、ネオとトリニティが機械側にエネルギーを提供することで解決していました。
しかしネオが脱走、挙げ句の果てにトリニティも助けようとしているため、もし2人が機械側から解放されてしまえばザイオンの二の舞になる、それを警戒しているのです。
最終的にはネオやバックスの選択を尊重し、ナイオビはトリニティを助けるために指示を出すことになります。
きっとナイオビにとっては苦渋の選択だったんだと思います。
ネタバレ⑧:サティの目的
出典:IMDb
サティは、前作「レボリューションズ」で登場したプログラムです。
当初は何の存在価値もないプログラムであり、本来であればマトリックスのバージョンアップと同時に削除される運命でした。
しかし前回のマトリックスのバージョンアップでは削除されず、新たに”太陽を昇らせる”という役割、すなわち存在価値を与えられています。
これは救世主ネオが選択したトリニティへの愛、つまり個人への愛を取り込んだ「アーキテクト(創造主)」が愛を理解し、存在価値のないプログラムに役割を与えたということです。
こうして新たな役割を得たサティですが、本作ではトリニティ奪還の綿密な計画を立てる頭脳としての役割を担っています。
そんなサティの目的は、両親の復讐です。
サティの両親は、ネオとトリニティが繋がれている装置の設計をしていました。
しかし「アーキテクト(創造主)」の目的に気がついた両親は、秘密裏にサティに装置の設計図を渡します。
それが「アーキテクト(創造主)」にバレて、削除されてしまうのです。
今までのマトリックスであればプログラムは感情を持ち合わせていないので、サティのように両親の復讐をする、という気持ちすらわかないのが常識でした。
しかし今のマトリックスは、救世主ネオを取り込んだことで個人への愛=両親への愛を理解している状態です。
愛を理解したことが「アーキテクト(創造主)」への反逆にも繋がるという、何とも皮肉めいた展開になっています。
ネタバレ⑨:メロビンジアンの目的
本作では変わり果てた姿でメロビンジアンが登場しました。
メロビンジアンとは、マトリックス最古の「エグザイル(不正規プログラム)」のことです。
「エグザイル(不正規プログラム)」とは、マトリックスのプログラムの中で、消去やアップデートを嫌い、マトリックスの中で人類のように暮らす存在です。
いわゆるバグみたいなものです。
そんなメロビンジアンですが、かつてはマトリックス最古のプログラムとして絶大なる権力を持っていました。
しかしネオの手によりマトリックスはバージョンアップ、メロビンジアンは絶大なる権力を奪われ、まるで浮浪者のような風貌と存在になってしまいます。
つまりメロビンジアンの目的は、ネオへの復讐です。
バックスにも古いプログラム=老人、これに苦戦しているようではエージェントやアーキテクトには勝てない、とまで言われているので完全なる噛ませ犬扱いになっています。
ネタバレ⑩:スミスがアーキテクトに対抗できた理由
救世主ネオの宿敵といえばスミスと言っても過言ではないでしょう。
元々はマトリックスの治安維持を担う「エージェント(セキュリティソフト)」でしたが、救世主ネオの力の一部を取り込んだことにより、救世主システムのコードがスミスに上書きされ、”自分自身のコピーを無限に増殖出来る”というチート能力に目覚めてしまいます。
救世主システムのコードとは、”マトリックスに定められている法則を無視出来る”というものです。
前作「レボリューションズ」では、スミスは機械が制御出来ないコンピューターウィルスと化してしまい、このままでは人類はおろかマトリックスを崩壊させてしまう、という最悪な存在にまでなってしまいます。
そのため救世主ネオと「アーキテクト(創造主)」がマトリックスのバージョンアップを行い、バージョンアップに伴いスミスも消滅したはずでした。
しかし実際にはスミスは消滅しておらず、別の顔と人格でマトリックス内に行き続けています。
スミスは、いわゆる「エグザイル(不正規プログラム)」のような存在だと思われますが、救世主システムのコードを持っているため単なる「エグザイル(不正規プログラム)」ではありません。
言うなれば、マトリックスのプログラムから逸脱している「エグザイル(不正規プログラム)」ということです。
本作で「アーキテクト(創造主)」はバレットタイムでネオ達を翻弄していますが、マトリックスのプログラムから逸脱しているスミスには関係ありません。
そのためスミスは唯一「アーキテクト(創造主)」に対抗出来たのです
ラストシーンでは、トリニティとネオは救世主に覚醒しています。
救世主システムは、マトリックスに定められている法則を無視出来る、というものですので「アーキテクト(創造主)」のバレットタイムにも対抗出来るのです。
ネタバレ⑪:トリニティの選択
今までのマトリックスは、救世主であるネオが選択をしてきました。
しかし本作ではトリニティが選択をします。
①マトリックスを選択
→幸せなマトリックスの生活を維持し、機械に安定したエネルギーを供給する
②現実世界を選択
→幸せなマトリックスの生活を破棄し、機械に安定したエネルギーを供給しない
結果的にトリニティが②を選択したことにより、トリニティは救世主に覚醒、ネオと共にマトリックスをより完璧な世界へと作り変えることになります。
つまり今作の本当の主人公はトリニティと言えるでしょう。
ネタバレ⑫:何故トリニティは飛べたのか
出典:IMDb
・ビルの屋上に追い詰められたトリニティとネオは、最後の可能性を信じてビルの屋上から飛び降ります。
それはネオが救世主として覚醒し、空を飛ぶことです。
しかし結果としてネオは空を飛ぶことが出来ませんでした。
まだ十分に救世主として覚醒していないということですね。
その代わりにトリニティが救世主として覚醒し、空を飛ぶことに成功します。
おそらくネオの持つ救世主コードが愛の力でトリニティに継承した、ということだと思います。
スミスにも救世主コードが継承されていますので、深い繋がりがあれば救世主コードを継承することは出来るのでしょう。
ましてやネオとトリニティは愛の力で結ばれており、更に60年間は一緒にプラグに繋がれていました。
2人の愛の力、絆が救世主コードを継承させ新たな救世主を誕生させたのだと思います。
ネタバレ⑬:人類が作る新しいマトリックス
本作のラストシーンはかなり痛快です。
というのも、救世主に覚醒したトリニティとネオの2人が「アーキテクト(創造主)」の元を訪れフルボッコにしてしまうのです。
救世主に覚醒した2人は「アーキテクト(創造主)」のバレットタイムも効かず、ただただフルボッコにされる「アーキテクト(創造主)」。
そんな「アーキテクト(創造主)」に2人は衝撃の発言をします。
それは、2人で新しい世界、マトリックスVer8を作る、という発言です。
今までは機械側である「アーキテクト(創造主)」がマトリックスをバージョンアップさせてきました。
しかし今度は人類側であるトリニティとネオがマトリックスをバージョンアップさせる、ということなんです。
これは人類が機械の支配からの脱却する、という意味もあると思いますが、それだけではないと思います。
おそらく本当の意味は、人類・機械にとって本当に幸せな世界を作る、これに尽きると思います。
というのも、前作「レボリューションズ」でネオが望んだのは人類と機械の共存です。
対立する両者の存在の共存はマトリックスVer7でも成し遂げることが出来ませんでした。
そのため新たな可能性も見出し、両者ともに共存するためには「アーキテクト(創造主)」に任せるのではなく、救世主である2人が作り上げるという新しい選択を描いているのだと思います。
映画『マトリックス レザレクションズ』の感想
本作を観る前は、「どうせ続編じゃなくてパラレルワールドなんでしょ?」と思っていましたがバリバリの続編でした。
しかも前作「レボリューションズ」から60年後という衝撃の時間軸、これには腰が抜けましたね。
懐かしい場面や登場人物も多数登場し、まさにファンにとっては堪らない映画に仕上がっています。
前作「レボリューションズ」で人類と機械を救ったネオですが、実際は機械による人類支配が続いており、しかもネオもトリニティも生き続けて機械側にエネルギーを提供している、という地獄のような展開なのがビックリです。
2人を生き返らせるシーン、プラグを差し込む手術シーンとか結構グロかったですよね・・・「あれ、ホラー映画観ているんだっけ?」という気持ちに一瞬なりました。
そして相変わらず世界観はメチャクチャ難しいです。
もう頭の中が混乱しまくり、映画館を出た後なんて放心状態でした。
全シリーズ観賞は大前提として、マトリックスの世界観を理解していないと完全に置いていかれると思います。
しかしある程度理解した上で映画を観ると、最高傑作レベルで面白い映画です。
まさか前作「レボリューションズ」の続きの世界があると思っていませんでしたからね。
続編があるかどうかはわかりませんが、トリニティとネオが作り上げる新しいマトリックスをスクリーンで観てみたいですね。
まとめ
賛否両論はあるかもしれませんが、個人的にはメッチャ面白い映画です。
何と言ってもマトリックスシリーズ特有の世界観は最高です。
確かに世界観は難解かもしれません。
しかし考察を重ねる毎に世界観を理解していくと、とても良く作り込まれており圧倒されます。
前作「レボリューションズ」の続編をこの目で観ることが出来て本当に幸せです。
是非続編も制作してほしいですね。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。