こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『スマイル』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『スマイル』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『スマイル』が好きになると思いますよ♪
映画『スマイル』のあらすじ
患者の身に起きた怪奇で衝撃的な事件の目撃者となった、医師のローズ・コッターは、その日を境に彼女の身の回りで、説明不可能な恐ろしい出来事が次々と起こり始める。
不気味な笑顔を貼り付けた謎の存在が、ローズの目の前に何度も幻覚として現れるのだ。
周囲の誰もがローズを精神異常者扱いし、孤立していくローズ。
底知れぬ恐怖が次第に彼女の生活をむしばんでいく中、ローズは突き付けられた恐ろしい現実から逃れるため、過去の問題に向き合う。
・日本未公開、怖すぎるホラー映画到来
・笑顔で近づいてくる謎の存在が怖すぎる
・ジャンプスケア要素満載で飛び上がるほどビックリする
・ラストシーンの絶望は過去随一
本作は、笑顔で自殺してしまうスマイルの呪いを描いたホラー映画です。
本作が初の長編映画監督デビューとなるパーカー・フィンが監督を務めており、俳優陣もあまり有名ではないため、日本では映画館で公開されておらずU-NEXTなどのサブスクサービスで配信されるに留まっています。
本国アメリカでは、期待値が低いなか公開されましたが、あまりの怖さとストーリーの出来の良さに大ヒットを記録しました。
しかし本作は、スマイルの正体などが闇に包まれており、人によっては納得しずらいラストシーンになっていたかもしれません。
まぁそれもホラー映画の醍醐味ではあるのですが、やっぱり気になりますよね。
当ブログでは、『スマイル』の気になる謎を徹底考察・解説していますので、観賞後のヒントになれば嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『スマイル』のネタバレ一覧
ネタバレ①:スマイルの正体と目的
出典:IMDb
本作における呪いの元凶であり、目撃した人物を次々と死に至らしめるスマイルの正体は、”「死」そのものである”と考えられます。
映画『イット・フォローズ』でも同様の存在である「それ」が登場していましたが、スマイルも同様の存在でしょうね。
悪魔や悪霊という可能性もありますが、可能性は薄いと考えられます。
スマイルは、呪いを受けた本人以外は見ることが出来ないため、周囲からは呪いを受けた人物は「精神に異常がある」とみなされてしまい、周囲から孤立してしまいます。
つまり周囲に助けを求めることが出来ず、孤独な状態に陥ってしまうわけですね。
そして孤独な状態に陥ってしまうことが、スマイルにとって最も効率が良いことにもなります。
というのも、スマイルの呪いの強さは”個人の心に秘めているトラウマ”によって左右されるからです。
実際に本作の主人公であるローズは、「母親を見殺しにしてしまった」というトラウマを抱えています。
おそらくですが、スマイルの呪いを受けた人物は何かしらのトラウマを抱えていたはずです。
トラウマを抱えている心の隙間をスマイルにつけこまれ、自殺or他殺という悲劇が繰り広げられていると考えられます。
そんなスマイルの目的は、”人類を死に至らしめること”だと考えられます。
スマイル=死を表しているのと、スマイルは呪いが連鎖するごとに力を増していっていると考えられるからです。
というのも、ラストシーンでスマイルがローズを取り込むとき、口の中に多数の口が見えました。
この口は過去にスマイルによって自殺もしくは他殺された人物のものであると考えられ、死んだ人間の肉体もしくは魂をスマイルが取り込んでいると考えられます。
そうやってスマイルは力を増していくのでしょう・・・ローズもその1人になってしまいましたね。
それは、”スマイルが死そのものだから”です。
死は生き物であれば、必ずいつか訪れるものです。
早いか遅いかの違いはありますが、生物は必ず死にます。
今回はたまたまローズが呪いの対象になっていましたが、全世界規模で見ればローズと同じような境遇の人物がいる可能性は十分にあるのです。
つまり”我々が気がつかないだけで、スマイル=死はそこら中に広がっている”ということです。
現在、地球上に人類は溢れかえっており、その結果として食糧危機や戦争、そして貧富の差など社会問題が多発しています。
そのため、スマイルは人類の数を減らしているのだと考えられます。
もしかしたらスマイルは、神が地上に使した死神なのかもしれません。
いずれにせよ、死そのものであるスマイルの呪いにかかってしまった人物は、どう足掻いても助かることはことは出来ないということです。
ネタバレ②:呪いを防ぐ方法
出典:IMDb
スマイルによる呪いを防ぐ方法は、主に2つあります。
①自殺を誰かに目撃させる
②誰かを他殺し、その現場を誰かに目撃させる
しかしながら、いずれの方法も結果的には助かりません。
というのも「①自殺を誰かに目撃させる」では、呪いは目撃者に移りますが、自分自身が死んでしまいます。
続いて「②誰かを他殺し、その現場を誰かに目撃させる」では、自分の命は助かりますが目撃者がおりますので、結果的に刑務所に収監され、社会的に抹殺されてしまいます。
またその時は助かったとしても、いつまたスマイルの呪いが降りかかるかもしれない、といった恐怖から逃れることが出来ません。
つまり”スマイルの呪いから逃れる方法はない”ということです。
本作のラストシーンでローズがスマイルを撃退したかのように見えましたが、これはスマイルが見せていた幻覚でした。
またスマイル=「死」そのものであるため、「死」を倒すことなど誰にも出来ません。
だって既に死んでいるんですから。
だからこそスマイルの呪いは、絶対的無敵な存在であり、生物であれば抗う術がないということがわかります。
ネタバレ③:猫を殺した犯人
出典:IMDb
ローズの愛猫を殺した犯人は、”スマイルの呪いで幻覚を見たローズ”です。
「愛猫自身がスマイルの呪いにかかった」という可能性も考えましたが、猫にはトラウマといったものがないと思いましたので、その可能性は消しました。
問題は、「ローズは、いつどうやって愛猫を殺害し、プレゼント箱に入れたのか?」というところです。
この問題に対して、ある程度答えは出ています。
ローズが愛猫を殺したタイミングは、”プレゼント箱を包んでいる際、鳴った電話に出たタイミング”です。
というのも、あの電話はスマイルが見せている幻覚です。
あの電話が鳴った瞬間から既にローズは、幻覚を見ていました。
この幻覚を見ている間にキッチンにあった包丁で愛猫を殺害し、プレゼント箱に入れているのでしょう。
ネタバレ④:ローズが遭遇した巨大なスマイル
出典:IMDb
ローズが生まれ育った家で対決した巨大なスマイルは、”ローズのトラウマを極限まで肥大化させた存在”です。
だから母親の姿をモチーフにしているわけであり、あの姿がスマイルの本体というわけではありません。
スマイルは、幻覚を見る人物によって姿形が変わりますので、別の人物が見ているスマイルは別の姿をしています。
スマイルは普段は知人の姿をしており、呪いの対象者に対して幻覚や幻聴で精神に揺さぶりをかけてきます。
そして呪いの対象者が周囲から孤立し、精神が崩壊しかけたときに呪いの対象者のトラウマを肥大化させた存在となり襲いかかってくるのです。
そして最終的には、スマイルに取り込まれてしまうというわけですね。
ローズはトラウマを乗り越え、巨大なスマイルを撃退したかのように見えましたが、結果的に最悪な最期を迎えてしまいました。
ネタバレ⑤:ラストシーンについて
出典:IMDb
本作のラストシーンは、ホラー映画として最高の最期を迎えてくれます。
というのも、一見過去のトラウマを乗り越え、スマイルを撃退したかのように見えたローズですが、全てはスマイルの見せている幻覚であったことが判明します。
そして自らのトラウマを肥大化させたスマイルに取り込まれてしまい、最期はガソリンを頭から被り、焼身自殺を図ってしまうのです。
そしてその自殺現場を元恋人のジョエルに目的させ、スマイルの呪いはジョエルに移る・・・という最悪なラストを迎えます。
【ネタバレ】『ダーク・アンド・ウィケッド』考察【悪魔の正体と目的とは?】
この救いが一切ないラストシーンは、ホラー映画として完璧なラストシーンです。
映画『スマイル』の感想
出典:IMDb
もう二度と観たくないほど、強烈な不快感と恐怖を味わえるホラー映画です。
とにかく笑顔でこちらを見つめてくるスマイルの幻覚が怖すぎて、久しぶりに心の底から恐怖を味わえる素晴らしいホラー映画でした。
ただ笑顔で見つめてくることがここまで怖いとは思いませんでしたね。
そしてスマイルの呪いにかかった人物が選択する自殺方法は、どれも残酷であり、この手の表現が苦手な人は思わず目を背けてしまうほどです。
またジャンプスケアも非常に多く、私は何度か椅子から転げ落ちるほどビックリしたシーンがありました。
特に「ヘッドフォンではなく、スマイルが隣で叫んでくる」、「姉の首がもげる」、この2つのシーンは軽くトラウマになるぐらい怖かったですね。
今まで様々なホラー映画を観てきましたが、本作はTOP5には入るぐらい怖いです。
というのも、世界観の表現が非常に上手いんですよね。
いきなりジャンプスケアで驚かせるだけではなく、しっかりと呪いの対象者であるローズを幻覚や幻聴で弱らせ、そして周囲から孤立させていく様子が非常に上手いんです。
また幻覚と幻聴もどこからどこまでが現実なのかわからない、そんな演出にしているため、観客としては「このシーンは現実or幻覚、どちらなんだ?」と混乱させることに成功しています。
特に序盤でローズの自宅の警報器が鳴り、警備会社から電話がかかってくるが幻覚だった・・・というシーンはローズだけではなく観客も驚きを隠せなかったと思われます。
それぐらい現実と幻覚の境目を無くしているのです。
ラストシーンの展開も見事でした。
周囲の誰も犠牲にしないためにローズは生まれ育った家に閉じこもります。
しかしスマイルは、ローズのトラウマの元凶である母親の姿となり、ローズに襲いかかってくるのです。
そしてローズは、自らのトラウマを克服してスマイルを撃退した・・・かと思わせておいて、全ては幻覚でしたからね。
同じくらい絶望するホラー映画として、『ダーク・アンド・ウィケッド』がありますが、本作も同じぐらいのレベルで絶望します。
【ネタバレ】『ダーク・アンド・ウィケッド』考察【悪魔の正体と目的とは?】
個人的には、「ホラー映画のラストシーンは、絶望のほうがいい」と考えているので、本作のラストシーンは最高でしたね。
まとめ
出典:IMDb
2022年を代表するホラー映画だと断言出来ます。
とにかく笑顔で近づいてくるスマイルが怖すぎて、夜が眠れなくなるほどです。
スマイルの呪いが少しずつ解明されていきますが、解明されたところで防ぎようがない絶望感があります。
ジャンプスケアも多いですが、それ以前に世界観の作り方が非常に上手いので、単純なジャンプスケアにもビックリしてしまいますね。
ラストシーンの解釈には、様々な意見があるかと思いますが、ローズが見た巨大な母親のスマイルは、あくまでローズのトラウマを肥大化させた存在であるため、あれがスマイルの本体や実体ではないと考えられます。
そのため結局のところ、スマイルの本体や実体というものは本作には登場してこないということになるんですよね。
きっとこれから先も登場はしないんでしょうね・・・だってスマイルの姿は人間の数だけ無数にあるんですから。
いやぁ、怖すぎる映画でした!
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最後まで読んでくれてありがとうございました。