こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『CLIMAX クライマックス』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『CLIMAX クライマックス』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『CLIMAX クライマックス』が好きになると思いますよ♪
映画『CLIMAX クライマックス』のあらすじ
1996年のある夜、人里離れた建物に集まった22人のダンサーたち。
有名振付家の呼びかけで選ばれた彼らは、アメリカ公演のための最終リハーサルをおこなっていた。
激しいリハーサルを終えて、ダンサーたちの打ち上げパーティがスタートする。
大きなボールに注がれたサングリアを浴びるように飲みながら、爆音で流れる音楽に身をゆだねるダンサーたち。
しかし、サングリアに何者かが混入したLSDの効果により、ダンサーたちは次第にトランス状態へと堕ちていく。
・本物のダンサーによる、圧巻のダンスシーン
・どこまでが現実?LSDによる地獄絵図がヤバい!
・一体誰がLSDをサングリアに盛ったのか?
・ひたすらヤバい映像体験が出来る映画
【ネタバレあり】映画『CLIMAX クライマックス』のネタバレ一覧
ネタバレ①:冒頭で逃げ出したダンサーは誰?
映画冒頭で血塗れの姿で雪の中を這っていくダンサーがいます。
そのダンサーとは妊婦であるルー、どうやら狂気の宴から脱出してきたようです。
ルーは妊娠していることを周囲には隠しており、そのためサングリアも飲みませんでした。
しかしサングリアにLSD(リゼルグ酸ジエチルアミド)が盛られていると判明した後、サングリアを飲んでいないルーは犯人と疑われ、周囲から自殺するよう仕向けられます。
しかし薄着で雪の中を這っていくとは・・・そこまでして逃げ出したい場所だったということですね。
確かにあんな狂乱の宴からは一刻も早く逃げ出したいですよね!
ルーはその後、どうなってしまったんでしょうか?
おそらくお腹の中にいる子供は死んでしまっていますよね…このままルーも狂ってしまうんでしょうか。
ネタバレ②:誰がサングリアにLSDを盛ったのか?
狂気の宴を作った原因は、ダンサー達が飲んだサングリアに盛られていたLSD(リゼルグ酸ジエチルアミド)です。
LSDは強力な幻覚剤であり、極微量で幻覚や恍惚状態を引き起こす麻薬です。
そんな危険なLSDをサングリアに盛られてしまったら、一気に身体の中にLSDが染み渡ってしまうわけです。
それは女性ダンサーのプシュケです。
映画ラストでプシュケが目薬を差しているシーンがありますが、その脇にある彼女の本棚にはLSDに関する本が並んでいます。
これはプシュケがLSDをサングリアに盛った張本人であることを示唆しています。
映画の中では明確な理由が描かれていないので、ここからは完全なニャンコの考察になるんですが、おそらくプシュケはLSDによるダンサーの表現力を見たかったんだと思います。
ダンサーは技術力はもちろんのこと、表現力が命だと思います。
シラフである普段の状態では、身体の内に秘めている想いや欲望、それらをLSDの力で解き放ちダンサーとしての表現力を極限まで高めたかったんじゃないでしょうか?
そしてプシュケは日常的にLSDを使用しているんでしょうね、そうでなければプシュケ自身も狂乱の宴に巻き込まれ、下手したら死んでいたかもしれないですからね。
マジでプシュケ狂ってますよ!しかし逆を言えば、狂っている人間じゃなければダンスの極地には辿り着けないということなのでしょうか?
ネタバレ③:狂乱の宴の結末
狂乱の宴は、翌日警官が訪れ意識不明の状態にあるダンサーたちを発見することで幕を閉じます。
ダンサーたちの多くは負傷したり眠りについていましたが、既に死亡している者もいました。
①オマール
→サングリアにLSDを盛ったと疑われ、氷点下の屋外に追放され凍死
②エマニュエル
→息子のティトーが配電盤に触れ感電死したショックで自殺
③ティトー
→閉じ込められた電気室で配電盤に触れ感電死
そして妊婦であるルーは命からがら狂乱の宴から逃げ出し、雪の中で笑い転げている・・・これが映画冒頭シーンに繋がるわけですね。
1番可哀想なのは、狂乱の宴に巻き込まれたティトーですよね!
LSDによりトランス状態になったダンサーたちから守るために母親であるエマニュエルにより電気室に閉じ込められたティトー。
まだ小さな子供なので暗いところや母親から離れるのが本当に嫌だったのでしょう。
そしてどうにか出ようとして配電盤に触れてしまい感電死…本当にやるせない気分になります。
映画『CLIMAX クライマックス』の感想
理解不能、狂気の宴、まさにそんな言葉がピッタリ当てはまる映画です。
LSD使用者の感覚を体験できる映画、とも言えるかと思います。
中盤までは平和なシーンが続くのですが、後半からダンサーたちがトランス状態となり、もうメチャクチャな宴になっていきます。
人間の本性が剥き出しとなり、暴力やSEX、ダンスに没頭する者などが現れ、ダンスフロアは狂気の宴と化していきます。
『グリーンインフェルノ』のように人間が群がり人肉を喰らう…そんなシーンがあるかと思っていたので少し残念でした。
しかし充分過ぎるほどの狂気の宴を体感出来ます、これは何度も観る映画じゃないと断言出来る!
映画中盤からLSDによる幻覚や光悦作用が猛威を奮い始めるのですが、肝心の映像が上下逆転したり点滅したりでよくわからないんですよね。
この演出には脱帽ですね!もう本当に意味がわからない体験が出来ます。
なにせ字幕さえ上下反転するし!そこまでする必要ある?って思ってしまうくらいメチャクチャな映画です。
まあそれが最高に楽しいとも言える中毒性♪
ただ後味は良くないですね、何でLSDが盛られたのかスッキリと解明はしませんし、全く関係のない小さい子供が死んでしまう等、気分が落ち込んでいる時は観ないことをオススメします笑。
まとめ
ひたすら意味不明なLSDによるダンサーたちのトランス状態を体験出来る狂気の映画です。
爆音で鳴り響く音楽と共に繰り広げられる狂気の宴は胸糞要素盛り沢山です。
最初のほうは「誰がサングリアにLSDを盛り込んだのか?」というサスペンス要素で映画を観ていましたが、中盤からもうどうでも良くなりました。
と言うのも、そんなことを考えることが出来ないくらいメチャクチャな展開になっていくんですよね。
人間の本性が剥き出しとなるとこうまで恐ろしいのか…
特に妊婦であるルーが腹を蹴られる、全く関係のない子供が感電死する、女性ダンサーが立ったまま放尿する、兄妹でSEXする、このあたりは観ていて辛いものがありましたね。
間違いなく気分が落ち込む映画ですので、精神状態が安定しているときに観ることを強くオススメします。
最後まで読んでくれてありがとうございました。