こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『バービー Barbie』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『バービー Barbie』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『バービー Barbie』が好きになると思いますよ♪
映画『バービー Barbie』のあらすじ
すべてが完璧で今日も明日も明後日も《夢》のような毎日が続くバービーランド! バービーとボーイフレンド? のケンが連日繰り広げるのはパーティー、ドライブ、サーフィン。
しかし、ある日突然バービーの身体に異変が! 原因を探るために人間の世界へ行く2人。しかし、そこはバービーランドとはすべて勝手が違う現実の世界、行く先々で大騒動を巻き起こすことに─?!
彼女たちにとって完璧とは程遠い人間の世界で知った驚きの〈世界の秘密〉とは? そして彼女が選んだ道とは─?
予想を裏切る驚きの展開と、誰もの明日を輝かせる魔法のようなメッセージが待っている─!
・笑って泣ける、そんな最高の映画!
・バービーランドの作り込みがエゲツない
・ケンvsケンは、映画史に残る名シーン
・最高に幸せでハッピーな気持ちになれる
世界中で愛され続けるアメリカのファッションドール「バービー」を、マーゴット・ロビー&ライアン・ゴズリングの共演で実写映画化です。
さまざまなバービーたちが暮らす完璧な世界「バービーランド」から人間の世界にやってきたひとりのバービーが、世界の真実に直面しながらも大切なことは何かを見つけていく姿を描いています。
「レディ・バード」「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」のグレタ・ガーウィグが監督を務め、「マリッジ・ストーリー」のノア・バームバックとガーウィグ監督が共同で脚本を手がけいる点にも注目です。
当ブログでは、『バービー Barbie』の気になる謎を徹底考察・解説していますので、観賞後のヒントになれば嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『バービー Barbie』のネタバレ一覧
ネタバレ①:本作のテーマ
本作のテーマは、”誰もが自分の存在、そして価値を自ら決めることが出来る”というものです。
バービーはバービーらしく、ケンはケンらしく、男は男らしく、女は女らしく・・・というわけではなく、誰もが自分らしく生きて良い、ということをテーマにしています。
これは現実社会でも同じことが言えますよね。
誰もが、「もっと格好良く、美しくならなければ!」、「もっとお金持ちにならなければ!」、「もっと仕事で成功しなければ!」などといった、”もっと○○しなければ!、という強制概念に近い想い”を抱いています。
しかしそんな考え方は、本当に幸せなのでしょうか?
もっと自分らしさを認めてよい、もっと自分らしく生きてもいいのではないでしょうか?
そんな現実社会で抱えるモヤモヤに対し、バービーは笑いと涙ありの答えを用意してくれています。
ネタバレ②:バービーであるということ
バービーであるということは、”いつでも完璧で美しくなければならない”ということです。
バービーランドで暮らしていたバービーは、そんな想いを当たり前のように持ち、そして生活していました。
しかし人間社会に旅立ってバービーは、「完璧を求める必要はなく、ありのままの自分を見つめ直せばいい」ということに気がつきます。
これはバービーが子供のオモチャから卒業したということを表しています。
ネタバレ③:ケンの暴走
本作で最も面白かったのは、”人間社会における男性優位社会を目撃してしまったケンの暴走”です。
権力、金、馬、車など男性優位社会を象徴するものに触れてしまったケンは、その知識や考え方をバービーランドに持ち帰ってしまいます。
そのためバービーランドは、男らしくてむさ苦しいケンダムランドに作り変えられてしまいます。
ケンは、自分を認めてもらえないこと、どんなにバービーに尽くしても愛されないことに絶望し、自らを中心とした独裁国家を作ろうとしていたわけですね。
そして同じケンやバービーたちを洗脳していったわけです。
しかしバービーランドに連れてこられたグロリアにより、男性優位社会で女性が生きることの息苦しさ、そして辛さを本心から語ったことにより、次々とバービーの洗脳が解けていきます。
ネタバレ④:亀裂が発生した理由
人間社会とバービーランドの間に亀裂が発生した理由は、”グロリアが娘サーシャとの関係性、そして仕事に悩み、鬱なバービーやセルライトがあるバービーのイラストを描いてしまった”からです。
バービーとバービーで遊んだ子供たちの間には、目に見えない糸で結ばれてた絆があります。
そして子供たちに何か異変が発生すると、バービーにも異変が生じるのです。
今回の場合、バービーの持ち主はサーシャでしたが、実際にバービーで遊んでいたのはグロリアでした。
サーシャが小さい頃から一緒にバービーで遊び、そしてサーシャが大きくなってからも寂しさを埋めるために、グロリアはバービーで遊んでいたのです。
だからこそグロリアに心境の変化が訪れると、それがバービーにも影響を与え、世界に亀裂を発生させてしまったということですね。
ネタバレ⑤:バービーの生みの親 ルース・ハンドラー
本作にも登場しましたが、バービーの生みの親は”マテル社の共同設立者ルース・ハンドラー”です。
バービー人形の歴史は1959年に遡り、マテル社の共同設立者ルース・ハンドラーによって初代バービー人形が開発されました。
当時の人形は、赤ん坊の形を模したものが主流でしたが、ルースはその常識を打ち破り、バービー人形を生み出したわけです。
ちなみに冒頭シーンは、『2001年宇宙の旅』に登場した猿たちをオマージュしていますね。
バービー人形は、長身の体型やブロンドヘア、そして理想的なアメリカ女性そのものを象徴しており、革新的な玩具として評価を受けました。
しかしその反面、昔ながらのジェンダー規範、無理に女性らしさを際立たせる存在として、度々批判の的となってきたのも事実です。
そんなバービー人形ですが、名前の由来は”ルースの娘であるバーバラ”からきています。
そんなバーバラの名前を、ラストシーンでバービーが引き継いでいたのは感動しましたね。
ネタバレ⑥:バービーの選択
バービーは、完璧で理想的な世界であるバービーランドではなく、不完全な世界である人間世界を選択しました。
バービーが人間世界を選択した理由は、”ありのままの自分でいたい”からです。
世の中に完璧なものなどなく、そして変化しないものだとありません。
バービーランドにいたバービーは、その事実を知らなかった、そして知ろうともしなかったのです。
しかし様々な経験や人々の思考に触れて、バービーは成長しました。
つまり”子供から大人へと成長した”ということです。
だからこそバービーは、バービーランドではなく人間世界を選択したわけですね。
ネタバレ⑦:ケンの選択
人間社会の男性優位社会を目撃し、今まで蓄積されてきた鬱憤が爆発したケンは、ケンダムランドを建国してしまいました。
しかしバービーたちの反撃にあい、自分の過ちに気づいたケンは、バービーランドに留まる選択をします。
それは、”バービーランドこそが、ケンがケンでいられる世界だから”です。
ケンはバービーに諭され、ありのままの自分=ケンであるということを自覚しました。
ありのままの自分とは、バービーのことを大切に想い続ける、ということです。
もちろん一緒にいることも、バービーを大切に想い続けることになります。
しかしケンには、バービーランドを離れるという選択がありません。
ケンは、バービーランドにいてこそケンでいられるのです。
だからケンは、バービーにはついて行かなかったんですね。
ネタバレ⑧:グロリアとサーシャ 母娘の和解
本作の見所の1つに、グロリアとサーシャの母娘の和解が描かれています。
思春期特有の苛立ちを隠せず、仲違いしていた2人ですが、バービーのおかげで絆を再確認します。
本来バービー人形は、大人ではなく子供が遊ぶオモチャです。
そのため最初は、サーシャがバービーで遊んでいたかと思われましたが、実は母親であるグロリアがバービーで遊んでいたんですよね。
ここにも本作のテーマである「自分らしさ」が表現されています。
子供だから、大人だから、ではなく「自分が何をしたいのか?」と考えることが大切なのです。
グロリアとサーシャの2人は、「いま自分が何をしたいのか?」とお互いに理解し合うことが出来たので、和解できたわけですね。
ネタバレ⑨:ラストシーン
ラストシーンでは、バーバラの名前を引き継いだバービーが婦人科を訪れるシーンで幕を閉じます。
少し不思議なラストシーンですが、このシーンは”バービーが子供から大人になった”ということを描いています。
人間世界に来たとはいえ、バービーは完璧な人間ではありません。
そのため、”生理や妊娠といった女性特有の生理現象”はないと考えられます。
まあいきなりバービーが妊娠していてもショックですが・・・。
そのためバービーが婦人科を訪れた理由は、”バービーはいつまでも子供のオモチャではなく、成長し続けるんだよ”ということを観客に伝えたかったのだろうと思いました。
それが本作のテーマである「誰もが自分の存在、そして価値を自ら決めることが出来る」に繋がってきますしね。
映画『バービー Barbie』の感想
公開前から色々な意味で注目されていた本作ですが、蓋を開けてみればメチャクチャ面白かったです。
冒頭シーンが完全に『2001年宇宙の旅』をオマージュしており、もうここから笑いが止まりませんでしたね。
バービーランドの造形も非常に作り込まれており、「良くこんな世界を作ったな!」と思えるほど世界観のクオリティが高かったです。
バービーとケンが人間世界に辿り着き、トラブルを巻き起こす様子も非常にテンポが良く、飽きることなく楽しめました。
特にケンの異常者まるだしの暴走具体が最高でしたね!
一見するとコメディ映画のようにも見えますが、テーマ自体はとても深いため、感動するシーンも多々あります。
バービー人形って子供のオモチャであることには変わりないのですが、親として子供と一緒に遊べるオモチャでもあるんですよね。
オモチャを通じて親子の絆を深める、そんなことが現実世界でも多々あると思うんです。
本作はそんな親子の絆を、バービーを上手く活用して表現していると思いました。
そして何と言っても、ケンの暴走っぷりが最高でした!
もはやケンが主人公と言っても過言ではありません。
歪んだ男性優位社会をバービーランドに持ち込み、それでもバービーのことが好きながら憎めない行動をするケンに終始笑っぱなしでした。
特にケンvsケンの意味不明な戦いは、何度も観たくなるようなクセがあります。
ラストシーンも綺麗に収めてくれましたし、2023年を代表する名作と言っても過言ではないでしょう。
まとめ
最高に笑えて泣ける、そんな映画です。
「バービーって女の子が観る映画でしょ?」なんて考えている人がいたら、メッチャ損してますよ?
確かに色合いはピンク中心ですが、とても心に響くメッセージを持っている映画です。
私もまさかバービー人形に涙するとは思ってもいませんでした。
自分の人生に迷ってしまったとき、間違いなく勇気を与えてくれる映画です。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。