こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『シン・ウルトラマン』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『シン・ウルトラマン』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『シン・ウルトラマン』が好きになると思いますよ♪
- 映画『シン・ウルトラマン』のあらすじ
- 【ネタバレあり】映画『シン・ウルトラマン』のネタバレ一覧
- ネタバレ①:『シン・ゴジラ』との繋がり
- ネタバレ②:カラータイマーがない理由
- ネタバレ③:ウルトラマンが神永と融合した理由
- ネタバレ④:巨大不明生物「禍威獣(カイジュウ)」の正体
- ネタバレ⑤:禍威獣(カイジュウ)が日本だけに出現する理由
- ネタバレ⑥:ベータシステムについて
- ネタバレ⑦:ザラブ星人の目的
- ネタバレ⑧:メフィラス星人の目的
- ネタバレ⑨:外星人の種類
- ネタバレ⑩:ゾフィーの正体と目的
- ネタバレ⑪:ウルトラマンの本名
- ネタバレ⑫:光の国とは
- ネタバレ⑬:天体制圧用最終兵器「ゼットン」
- ネタバレ⑭:人類の奮闘
- ネタバレ⑮:ウルトラマンとゾフィーの選択
- ネタバレ⑯:主題歌「M八七」に隠された意味
- 映画『シン・ウルトラマン』の感想
- まとめ
映画『シン・ウルトラマン』のあらすじ
「禍威獣(カイジュウ)」と呼ばれる謎の巨大生物が次々と現れ、その存在が日常になった日本。
通常兵器が通じない禍威獣に対応するため、政府はスペシャリストを集めて「禍威獣特設対策室専従班」=通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。
班長の田村君男、作戦立案担当官の神永新二ら禍特対のメンバーが日々任務にあたっていた。
そんなある時、大気圏外から銀色の巨人が突如出現。
巨人対策のため禍特対には新たに分析官の浅見弘子が配属され、神永とバディを組むことになる。
・リアルなウルトラマン、禍威獣(カイジュウ)の造形と世界観
・ゼットンは、もはやエヴァンゲリオンの使徒
・原作のオマージュが盛り沢山
・1兆度の炎は全てを滅ぼす!
日本を代表するSF特撮ヒーロー「ウルトラマン」を、「シン・ゴジラ」の庵野秀明と樋口真嗣のタッグで新たに映画化した話題の作品です。
庵野秀明が企画・脚本、樋口が監督を務め、世界観を現代社会に置き換えて再構築しています。
また主題歌「M八七」をアーティストの米津玄師が担当していることでも話題の映画です。
過去のウルトラマンへのオマージュが強く、ウルトラマンファンにはたまらない映画に仕上がっています。
逆にウルトラマンを知らない人は、単なるSFアクション映画のように感じてしまうかもしれません。
その辺りも含めて、まさに「ウルトラマンファンのための映画」と言えるでしょう。
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【ネタバレあり】映画『シン・ウルトラマン』のネタバレ一覧
ネタバレ①:『シン・ゴジラ』との繋がり
本作は、2016年に公開された映画『シン・ゴジラ』に続く空想特撮映画第2弾です。
とは言っても、明確なストーリーの繋がりはありません。
しかし遊び心で『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』に繋がりがあるかのような演出がされています。
それが”内閣総理大臣補佐官・国家安全保障担当の赤坂秀樹(竹野内豊)の登場”です。
赤坂は『シン・ゴジラ』で登場した主要人物の1人です。
そんな赤坂が本作にも登場しています。
しかしエンドロールを見ればわかるのですが、竹野内豊が演じる役柄は「政府の男」となっています。
つまり”明確に赤坂秀樹かどうかはわからない”ということです。
これは完全に本作の脚本を担当した庵野秀明の遊び心というやつですね。
もしかしたら続編という考えもありますが、今のところの情報だと続編というわけではなさそうですね。
でもこのようなファンを楽しませる遊び心は嬉しいですね。
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ネタバレ②:カラータイマーがない理由
ウルトラマンといえば、真っ先にカラータイマーが浮かぶ人もいるかと思います。
しかし本作のウルトラマンには、象徴ともいえるカラータイマーがありません。
その理由は単純であり、”シン・ウルトラマンだから”という一言に尽きます。
ややこしいんですが、本作のウルトラマンは過去のウルトラマンではありません。
新しいウルトラマン、つまりシンウルトラマンなのです。
そして過去のウルトラマンシリーズは、必ずというほどカラータイマーが存在していました。
というのも、カラータイマーが付いているのには明確な理由があるのです。
①カラータイマーを点滅させることで、視覚的にウルトラマンが弱っていることを視聴者(子供たち)にわからせるため
②白黒画面でもウルトラマンが弱っているとわからせるために点滅させた
→ウルトラマンが公開された1966年代は、カラーテレビが復旧していない
つまりカラータイマは、”当時の視聴者に向けた製作者側の優しさ、配慮”だったわけなんですね。
しかし本作が公開された2022年は、カラーテレビどころかインターネットが普及している時代です。
そのためカラータイマーをわざわざ付ける必要もありません。
そして本作のウルトラマンは、カラータイマーがない代わりに身体の模様が変化します。
というのも、ウルトラマンの体はスペシウム133と呼ばれる未知の元素から構成されています。
このスペシウム133を体外へ放出する必殺技がスペシウム光線なわけです。
またスペシウム133のエネルギーで重力を歪め、自由自在に空を飛ぶことが出来ます。
つまり”スペシウム133は、ウルトラマンにとって必要不可欠な元素エネルギー”なわけです。
そして原作では、このスペシウム133が少なくなるとカラータイマーが点滅していました。
それが本作では、スペシウム133が少なくなる、もしくは怪獣の光線を浴び続けてしまうとと身体の模様が赤から緑に変化するのです。
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ネタバレ③:ウルトラマンが神永と融合した理由
本作でウルトラマンに変身するのは、禍威獣(カイジュウ)対策に特化した専門家チームである禍威獣特設対策室、通称「禍特対(かとくたい)」隊員の神永です。
しかし神永は、普通の人間であり最初からウルトラマンだったわけではありません。
ウルトラマンと神永が融合した結果、神永はウルトラマンに変身出来るようになります。
ウルトラマンが神永と融合した理由は、”ウルトラマンが神永を殺してしまったという負い目”と”自己犠牲精神の理由を知りたかった”の2つの理由が考えられます。
というのも、神永は禍威獣第7号ネロンガの襲来時、ウルトラマンが地表に降着した際の事故で亡くなっているんですよね。
その際に救出した子供を守るようにして亡くなっており、そのことをウルトラマンは負い目として感じているのです。
また「自分の命を犠牲にして他人を守る自己犠牲精神の理由」をウルトラマンは理解することが出来ず、神永への罪滅ぼし、そして自己犠牲精神の理由を知るために神永と融合することになります。
それが結果として、ザラブやメフィラスと言った悪質な外星人を呼び寄せることに繋がってしまうのです。
ネタバレ④:巨大不明生物「禍威獣(カイジュウ)」の正体
本作で猛威を振るう禍威獣(カイジュウ)ですが、様々な種類がいましたね。
名前 | 特徴 | 対処法 |
巨大不明生物第1号 「ゴメス」 |
巨体を操り、想定を遥かに超える甚大な被害をもたらす | 自衛隊が総力戦で駆逐 |
巨大不明生物第2号 「マンモスフラワー」 |
巨大な食人植物 | 炭酸ガスと火炎放射により駆逐 |
巨大不明生物第3号 「ペギラ」 |
冷凍ガスを噴出し、東京氷河期を起こす | 女性生物学者が弱点を発見し駆逐 |
敵性大型生物第4号 「ラルゲユウス」 |
翼で大空を羽ばたく | 取り逃し消息不明のまま。ステルス機能あり? |
敵性大型生物第5号 「カイゲル」 |
カタツムリのように殻に入っている | 禍特対が初出動。自衛隊との連携攻撃により駆逐 |
敵性大型生物第6号 「パゴス」 |
放射性物質を捕食 | 禍特対の指揮により駆逐 |
敵性大型生物第7号 「ネロンガ」 |
透明化し電気を捕食 | ウルトラマンのスペシウム光線により駆逐 |
敵性大型生物第8号 「ガボラ」 |
核廃棄施設を襲撃 | ウルトラマンにより駆逐。宇宙へと運ばれる |
そしてこれらの禍威獣(カイジュウ)の正体は、”メフィラスによって目覚めさせられた生物兵器”です。
全てはメフィラスがウルトラマンを地球に誘き出すために仕掛けた罠でした。
しかしここで謎が残ります。
それは、”禍威獣(カイジュウ)はいつ地球に持ち込まれたのか?”ということです。
メフィラスの言葉を信じ、禍威獣(カイジュウ)は生物兵器というのであれば、どこかしらのタイミングでメフィラスが地球に持ち込んできたはずです。
しかしメフィラスがそんな面倒くさいことをするかどうかが半信半疑です。
そのため禍威獣(カイジュウ)は、”メフィラスが持ち込んだのではなく、元々地球に存在していた太古の地球の支配者”かと思われます。
というのも、映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』で登場した怪獣たちは、人類が存在する前の太古の地球の支配者、という設定でした。
もちろん本作とは何の繋がりもありませんが、禍威獣(カイジュウ)は太古の地球の支配者と考えるとしっくりくると思うんです。
つまりメフィラスは、”太古の地球の支配者である禍威獣(カイジュウ)を生物兵器として利用した”ということになります。
ネタバレ⑤:禍威獣(カイジュウ)が日本だけに出現する理由
本作で猛威を振るう禍威獣(カイジュウ)は、何故か日本にしか出現しません。
その理由は、本作では明確にされることはありませんでした。
しかし日本にしか出現しないのには、何かしらの理由があるはずです。
禍威獣(カイジュウ)が日本にしか出現しない理由は、”潜伏と制圧がしやすいから”だと思われます。
というのも、日本は海に囲まれた島国であり気候も安定しています。
そうなると禍威獣(カイジュウ)にとっては、絶好の潜伏場所になるんですよね。
また日本は武力を海外、特にアメリカに頼っています。
禍威獣(カイジュウ)もどうせ出現するなら、少しでも制圧しやすい場所を選ぶんだと思うんです。
もしこれがアメリカ本国だったら、もっと早く核兵器などを使用されて駆逐されているはずです。
そう考えると日本は、禍威獣(カイジュウ)にとってベストな場所だったんだと思われます。
ネタバレ⑥:ベータシステムについて
本作で神永がウルトラマンに変身するために使用していたベータカプセルは、ベータシステムと呼ばれる人類には理解出来ないシステムで構築されています。
また本作で猛威を振るったメフィラスもベータボックスを使用しています。
簡単に説明するとベータシステムとは、”多次元宇宙(マルチバース)から本体を呼び出すシステム”ということです。
というのも、ウルトラマンやメフィラスの本体は地球にはおらず、別次元である多次元宇宙(マルチバース)に存在しています。
元々の身体の大きさ的な問題もあるのですが、本体が地球にいると「光の国の使者(ゾフィー等)、他の外星人に見つかってしまう」などのリスクがあるのだと思われます。
そのためウルトラマンは神永と融合、メフィラスは分身体を地球に送り込み地球人に馴染むサイズや風貌をしているわけです。
このベータシステムを悪用して人類を支配しようとしたのがメフィラスですね。
ネタバレ⑦:ザラブ星人の目的
外星人1号として禍特対(かとくたい)の元に現れた外星人1号であるザラブ。
たまたま日本に来た、と言っているあたりから怪しさ満載ですよね。
ザラブの目的はとても危険なもので、”原始的な人類(ホモ・サピエンス)を殲滅させる”というものです。
簡単に言うと、「頭の悪い生命体なんて必要ないから全滅させちゃお♪」ってことですね。
手始めにゼラブは、日本政府と友好条約を持ちかけます。
しかし同時進行で世界各国に同様の友好条約を持ちかけているのです。
その理由とは、”友好条約を契機に世界各国同士を争わせ、人類同士で殲滅させる”ことです。
つまり自らの手を煩わせることなく、人類を殲滅させようとしているわけですね。
更に光学偽装装置で偽ウルトラマンに擬態し、ウルトラマンの危険性を人類に痛感させた上で、日本政府にウルトラマン抹殺計画を提案すると策士っぷりです。
しかしザラブの策略に気がついた神永と浅見によりゼブラの正体がバレて、ウルトラマンと攻防を繰り広げるも最終的にはウルトラマンの八つ裂き光輪によって倒されてしまいます。
ネタバレ⑧:メフィラス星人の目的
出典:IMDb
本作の黒幕と言っても過言ではない存在、それがメフィラスでしょう。
自らを外星人0号と名乗っており、ザラブより先に地球を訪れた外星人です。
メフィラスの目的は、”ベータシステムによる人類の兵器化”、そして”他の外星人より先に美しい地球を独占管理したい”というものです。
きっと裏では、「他の外星人を出し抜きたい」という想いもあったのでしょう。
しかしザラブとは異なり暴力や恐怖による人類支配は望んでおらず、あくまでも”人類は武力でも科学力でも外星人には決して敵わない、外星人には無条件に従うしかないということを人類に痛感させる”という考えを持っております。
そして日本中に出現した禍威獣(カイジュウ)は、全てはウルトラマンを地球に誘き出すためにメフィラスが仕組んだことだったのです。
メフィラスは、生物兵器である禍威獣(カイジュウ)を利用し、宇宙の守護者であるウルトラマンを地球に誘き寄せました。
あのザラブでさえも、メフィラスが現地調達しただけに過ぎないと言っていたので、メフィラスの強さと頭の良さが想像が出来ますね。
そして肝心なのがウルトラマンを地球に誘き寄せた理由です。
その理由は、”ウルトラマンと共闘して、地球を支配するため”です。
もちろんメフィラス1人でも地球を支配することは容易に出来るのでしょう。
しかしメフィラス1人だけでは、他の外星人が攻め込んできた時、もしくは光の国が干渉してきたときに地球を独占し続けることが難しくなる可能性があります。
そんな緊急時の戦力としてウルトラマンを味方に取り込んでおきたかったのでしょう。
というのも宇宙には、”メフィラスの上位存在であるエンペラ星人”がいます。
もしかしたらメフィラスは、エンペラ星人を警戒してウルトラマンに共闘を持ちかけたのかもしれませんね。
しかしウルトラマンは、メフィラスとの共闘を拒みましたので2人は激しい攻防を繰り広げます。
しかしメフィラスがウルトラマンを追い詰めた際、光の国の守護者ゾフィーが現れたため、メフィラスは撤退します。
つまりメフィラスは、”危険を犯してまで地球は欲しくない=そこまで地球に執着心がない”ということです。
引き際もわきまえているとは、メフィラスは本当に頭が良い外星人なのでしょうね。
ネタバレ⑨:外星人の種類
本作で猛威を振るったザラブやメフィラスは、外星人です。
外星人=宇宙人(知的生命体)を表しています。
そんな外星人ですが、もちろんザラブやメフィラス以外にも存在します。
名前 | 特徴 |
バルタン星人 | 大きなハサミが特徴。宇宙船が地球に不時着したことをきっかけに地球侵略を行う |
ゼットン星人 | ゼットンを操る謎の外星人 |
エンペラ星人 | 23万年前に怪獣軍団を率いて光の国を襲撃 |
イカロス星人 | 巨大な耳が特徴。地球人に化けて地球侵略を行う |
ヒッポリト星人 | ヒッポリトカプセルでウルトラマンたちをブロンズ像に変えてしまう |
他にも沢山いるんですが、有名どころだけ挙げてみました。
こうやってみると、本作でもバルタン星人やエンペラ星人とかを出してほしかったですね。
ネタバレ⑩:ゾフィーの正体と目的
ウルトラマンの窮地に現れ、メフィラスを撤退させたゾフィー。
ゾフィーの正体は、”光の国の宇宙警備隊の隊長”かつ”ウルトラ兄弟の長兄”です。
No | 名前 |
ウルトラの父 | |
ウルトラの母 | |
1 | ゾフィー |
2 | ウルトラマン |
3 | ウルトラセブン |
4 | ウルトラマンジャック |
5 | ウルトラマンエース |
6 | ウルトラマンタロウ |
7 | ウルトラマンレオ |
8 | アストラ |
9 | ウルトラマン80 |
10 | ウルトラマンメビウス |
11 | ウルトラマンヒカリ |
調べた限りですが、2022年時点ではウルトラ兄弟は11人おります。
特にゾフィーは、ウルトラの父に次ぐ立場であり、強さもウルトラ兄弟の中でもトップクラスです。
いわゆるウルトラマンの上司という存在ですね。
そんなゾフィーが地球を訪れた目的ですが、”ウルトラマンを光の国に戻し、人類を天体制圧用最終兵器ゼットンで銀河毎消滅させる”というとんでもないものです。
というのもメフィラスがベータシステムで人類を巨大化させたことにより、多次元宇宙の知的生命体=外星人に、人類が生物兵器として悪用可能なことがバレてしまったのです。
そのためこのまま人類を放置してしまっては、メフィラスのような外星人に悪用されてしまい、銀河全体が危機に晒されてしまうことになります。
そのためゾフィーは、”他の知的生命体=外星人にバレる前に、今のうちに人類を滅亡させてしまおう”と考えてしまったわけです。
まあ宇宙には、130億種類を超える知的生命体が存在しているそうなので、人類が滅亡しても宇宙全体には何も影響がないと考えたわけですね。
そしてゾフィーは、ウルトラマンの制止も聞かず、天体制圧用最終兵器ゼットンを解き放ってしまいます。
ネタバレ⑪:ウルトラマンの本名
本作で遂に長年の謎だったウルトラマンの本名がゾフィーより明かされました。
ウルトラマンの本名は、”リピア”です。
どんな意味か調べていたところ、花言葉にしっくりとくる意味がありました。
リピアの花言葉は、”絆、誠実”です
リピアは、自らの過失で死なせてしまった神永に負い目を感じていました。
また自らを犠牲にして子供を守った、神永の自己犠牲精神を理解したいと思い、神永の魂と融合を果たしました。
つまりリピアは、”誠実で絆を大切にするウルトラマン”ということです。
だからこそリピアという本名がとてもマッチしているのでしょう。
ネタバレ⑫:光の国とは
ゾフィーが度々口にする光の国とは、”M78星雲ウルトラの星の国家”のことです。
ゾフィーやウルトラマンの生まれ故郷でもあります。
地球の約60倍の大きさがあり、300の都市と180億人のウルトラの民が暮らしています。
ちなみにウルトラの民は、皆ウルトラマンのように巨体で空を飛ぶことが出来ますが、ウルトラマンのように宇宙警備隊に所属しているのは180億人の内100万人だけです。
ウルトラの民は、最初からウルトラマンのような巨体だったわけではなく、元々は地球人と同じように普通の人類でした。
しかし26万年前に、太陽が大爆発して光が失われたことにより、ウルトラの科学者たちが人工太陽であるプラズマパークを開発しました。
しかしプラズマパークが放射されるディファレーター光線を浴びたことで、ウルトラの民の身体は巨大化し超人的な力を身に付けることになりました。
そして宇宙最強種族である超人ウルトラ族が誕生しました。
そしてディファレーター光線の少ない場所(例えば地球など)で活動すると生命維持に支障をきたすため、カラータイマーが開発されて取り付けられた、という感じです。
本作でウルトラマンを迎えにきたゾフィーは、”光の国の宇宙警備隊の隊長”です。
そしてウルトラマンは、超エリートの”ウルトラ兄弟”です。
そんな超エリート2人が地球に降り立ってくれるとは・・・地球すごいな!
ネタバレ⑬:天体制圧用最終兵器「ゼットン」
本作のゼットンは、”ゾフィーが人類を銀河毎消滅させるために使用した天体制圧用最終兵器”です。
ちなみに過去作のウルトラマンに登場するゼットンは、地球侵略を企むゼットン星人の操る究極の生体兵器でした。
ちなみに過去作のゼットンも1兆度の炎を発生させており、ウルトラマンを圧倒していました。
またウルトラマンは、ゼットンを倒すことが出来ず、最終的にゼットンを倒したのは科学特捜隊の岩本博士が開発したペンシルロケット型の試作弾「無重力弾」でした。
本作もウルトラマンだけではなく、人類の叡知を集結してゼットンを多次元宇宙(マルチバース)に飛ばしておりますので、この辺りは共通点がありますね。
ちなみに1兆度の炎ですが、「ジュニア空想科学読本」と呼ばれる本に詳しく記載されています。
抜粋すると、ゼットンの1兆度の炎はこんな感じですね。
劇中の描写から、火球の直径を1mと仮定しよう。この大きさでも、温度が1兆度となると、放射されるエネルギーはとてつもない。計算すると、180兆×1兆×1兆kW。算用数字で書けば、180000000000000000000000000000000000000kW。あの燃え盛る太陽が放つエネルギーの470兆倍である!
こんなモノを地上で吐いたら、どうなるか?
地球の上に、太陽が470兆個出現したのと同じである。そのすさまじい熱で、地球は一瞬のうちに蒸発する。太陽も、その熱を受けて膨張し、宇宙に拡散して消滅する。太陽系内の水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、さらには無数の準惑星や小惑星も次々に蒸発。その前に、ウルトラマンはとっくに蒸発しているし、そもそもゼットン自身が真っ先に蒸発しているはずだ。
◆402光年離れた星々も滅亡する!
1兆度の火球による被害は、これらに留まらない。
高温の物体からは、エネルギーの大半がγ(ガンマ)線として放たれる。γ線は、レントゲン撮影に使われるX線より強力な放射線で、生物は強いγ線を浴びると死滅する。
ゼットンの火球は、1兆度もあるため、放たれるγ線のエネルギーもモノスゴイことになる。もちろん、γ線は火球から放射状に広がるから、ライトの光が遠くでは暗くなるように、距離が遠くなるほど薄まっていく。とはいえ、最初のエネルギーが莫大なので、なかなか安全なレベルにまで薄まらない。
火球の燃えた時間がわずか1秒間であったとしても、そのとき放たれたエネルギーが人間くらいの大きさの生物を即死させる限界まで薄まるのは、なんと402光年の彼方! つまり、地球から402光年以内の距離にあるすべての天体に住む生物は、γ線の致死量が地球の生物と同じなら、この放射線を浴びて、バタバタと死んでいく!
出典:『空想科学読本』
もちろん過去作のウルトラマンでは、このような惨劇は描かれておらず、強いて言うのであれば、科学特捜隊の基地の窓ガラスが割られて内部から火事を起こしたくらいでした。
しかし本作は、空想特撮映画です。
制作側である庵野秀明は、確実に空想科学読本のファンであり、ゼットンの1兆度の炎について知っていたはずです。
その証拠に本作のゼットンの1兆度の炎は、地球だけではなく太陽系、そして銀河毎破壊する脅威の破壊力に修正されています。
まさに一撃必殺の破壊力ですよね。
またゼットンも天体制圧用最終兵器の名に恥じない圧倒的な戦闘力を持っています。
実際にウルトラマンがスペシウム光線、八つ裂き光輪を何度撃ち込もうが全てバリアで塞がれてしまいますし、エヴァンゲリオンの使徒顔負けの迎撃システムでウルトラマンを圧倒してしまいますからね。
ネタバレ⑭:人類の奮闘
本作最大の見所は、ゼットンを倒すためにウルトラマンだけではなく人類も叡知を集結して団結するところです。
「禍特対(かとくたい)」のブレインである滝は、人類と外星人の科学力の差に絶望していました。
しかし神永からベータシステムの基礎原理と多次元宇宙(マルチバース)に関する関係式が保存されたUSBメモリーを受け取り、人類の叡知を集結して対ゼットン対策を考えます。
この「人類は武力では敵わないが、叡知を集結して闘う」というシーンに胸が熱くなります。
実際に過去作のウルトラマンでも、科学特捜隊の岩本博士が開発したペンシルロケット型の試作弾「無重力弾」でゼットンを倒していますので、こちらをモチーフにしているのでしょう。
ネタバレ⑮:ウルトラマンとゾフィーの選択
人類の叡知とウルトラマンの尽力により、ゼットンを多次元宇宙(マルチバース)に飛ばすことに成功します。
その方法や計算式はよくわからないのですが、”ゼットンの1兆度の炎との接触寸前にベータカプセルを2回連続点火することにより、ゼットンを多次元宇宙(マルチバース)に飛ばすことが出来る”というものです。
しかしゼットンを多次元宇宙(マルチバース)に飛ばすエネルギーは膨大であり、ウルトラマンも同様に飛ばされてしまいます。
しかしウルトラマンの「生きたい!」という意思が念波となりゾフィーに届きます。
ゾフィーは、ウルトラマンを故郷である光の国に戻そうとしますが、ウルトラマンは「人間をもっと深く理解したいので地球に残る」と伝え、その願いを聞き入れたゾフィーは、ウルトラマンと神永を魂を分離させます。
そしてウルトラマンは光の国に戻り、神永は魂が戻った状態で地球に戻るのです。
ネタバレ⑯:主題歌「M八七」に隠された意味
本作のエンドロールで流れる曲であり主題歌でもある「M八七」。
この曲を歌っているのは、アーティストの米津玄師です。
超然としたウルトラマンの姿を眺めながら曲を作り上げたそうで、歌詞にも本作のイメージや解釈が盛り込まれています。
というのもウルトラマンの故郷は、M78星雲ウルトラにある光の国です。
そうであれば、曲のタイトルも「M七八」になるはずですが、何故か「M八七」と逆になっています。
これは、”企画段階では「M87星雲」だったことに由来”しているからです。
企画段階では、M87星雲の予定でしたがウルトラマン第1話の台本の誤植で「8」ち「7」が入れ替わってしまい、そのままM78星雲になってしまったそうです。
つまり”原作をオマージュした遊び心”というやつですね。
映画『シン・ウルトラマン』の感想
タイトルである『シン・ウルトラマン』の名前にふさわしいウルトラマン要素満載の映画です。
過去のウルトラマンファンは、メチャクチャ楽しめる内容に仕上がっています。
個人的には、「メフィラスとの死闘」、「ゾフィーの登場」、「ゼットンの1兆度の炎」がメッチャ心に刺さりました。
ストーリーは、前作の『シン・ゴジラ』とは異なり、シリアスな場面だけではなくアクション要素満載、強いて言えばエヴァンゲリオン要素満載の内容です。
序盤は『シン・ゴジラ』のように、禍威獣(カイジュウ)に対する人類の抵抗を描いております。
しかし中盤で「ウルトラマンvs外星人」のバトル展開となり、ファンの心を震わせ、終盤からは「ウルトラマンvsゼットン」のエヴァンゲリオン顔負けの頂上決戦が始まるのです。
もう流石は庵野秀明って感じですよね!
中二病要素満載の展開の連続であり、終盤なんて終始鳥肌が立っていました。
それぐらい物凄い展開だったと確信しています。
しかしウルトラマンを良く知らない人からすると、「いったい何をやっているんだ?」的なストーリーになってしまっているのも事実です。
その辺りも含めてウルトラマン要素満載の映画と言えるのです。
まとめ
予想を遥かに超える面白さと展開に胸が踊りました。
間違いなく2022年を代表する映画、いや邦画を代表する映画だと確信しています。
禍威獣(カイジュウ)の姿が本当にリアルであり、「禍威獣(カイジュウ)が現実世界に実在したら、こんな感じの姿何だろうなぁ」と思ってしまうほどです。
また過去のウルトラマン作品へのオマージュも盛り沢山なので、1回観ただけでは理解し切れないと思います。
当ブログを参考にして、より『シン・ウルトラマン』の理解を深めてくれると嬉しいです。
最後に・・・もっと禍威獣(カイジュウ)や外星人を登場させてほしかったというのはあります。
特にバルタン星人!!こいつはウルトラマンを代表する外星人なのに・・・ザラブじゃないくてバルタン星人にしてほしかった!!
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最後まで読んでくれてありがとうございました。