こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『ベイビーわるきゅーれ』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『ベイビーわるきゅーれ』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『ベイビーわるきゅーれ』が好きになると思いますよ♪
映画『ベイビーわるきゅーれ』のあらすじ
社会不適合者な殺し屋の少女たちが、社会になじむため奮闘する姿を描いた異色青春映画。高校卒業を目前に控えた女子高生殺し屋2人組のちさととまひろ。
組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たちは、高校を卒業したらオモテの顔として社会人をしなければならない現実を前に、途方に暮れていた。
2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろは、バイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪となっていった。
殺し屋の仕事は相変わらず忙しく、ヤクザから恨みを買ったことから面倒なことに巻き込まれてしまい……。
・女子高生殺し屋「ちさと」と「まひろ」が可愛すぎる♪
・日常と殺人の緩急が素晴らしい
・殺人シーンがグロくて見応えたっぷり
・青春映画要素もあり、エモい気持ちになる
女子高生殺し屋2人を描いた異色の青春映画です。
日常と非日常の緩急が素晴らしく、何とも言えない不思議な感覚に陥ることでしょう。
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ちさと役を高石あかり、まひろ役を伊澤彩織がそれぞれ演じており、監督は「ファミリー☆ウォーズ」「ある用務員」の阪元裕吾です。
『ある用務員』も本当に面白いので是非ご覧になってください。
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【ネタバレあり】映画『ベイビーわるきゅーれ』のネタバレ一覧
ネタバレ①:タイトルの意味
本作のタイトルである『ベイビーわるきゅーれ』、なかなか強烈なタイトルですよね。
そもそも「ベイビー」と「わるきゅーれ」という単語が2つ同時に並んでいる時点で違和感がありまくりです。
そんな強烈かつ違和感がありまくるタイトルですが、一体どんな意味があるのでしょうか。
本作のタイトルである『ベイビーわるきゅーれ』の意味、それは”可愛いらしいワルキューレ”です。
まず『ベイビーわるきゅーれ』を「ベイビー」と「わるきゅーれ」に分解して、それぞれ説明します。
①「ベイビー」
→可愛い女性、幼い、子供っぽい
②「わるきゅーれ」
→ドイツ語で戦士の神、死者を選ぶ女、ワルキューレ
「わるきゅーれ」を『ワルキューレ』とカタカナに変換すると、良く耳にする単語になると思います。
本作の主人公である「まひろ」と「ちさと」は、高校卒業を目前に控えた女子高生、つまり未成年です。
しかし同時に生粋の殺し屋でもあります。
つまりタイトルである『ベイビーわるきゅーれ』は、”女子高生でありながらも、生粋の殺し屋=ワルキューレである「まひろ」と「ちさと」を表している”ということです。
ネタバレ②:「ちさと」と「まひろ」の比較
本作の主人公は2人います。
それが「ちさと」と「まひろ」です。
この2人は正反対の性格と外見をしているのが特徴です。
①「ちさと」
→社会不適合者、社交性が高い美少女、ハニートラップと銃器が得意
②「まひろ」
→社会不適合者、コミュ障、ボーイッシュな雰囲気、体術が得意
この2人の比較って、まさに世の中そのものを表現しているんだと思うんです。
世の中って色々な性格や外見の人々が生活しており、それぞれが何かしらの形で支え合っています。
「ちさと」と「まひろ」も正反対の性格と外見をしておりますが、お互いに支え合っているという点では、世の中の人々と何ら変わりありません。
時に仲違いをして喧嘩もしますが、謝罪しお互いを受け入れ、そして協力し合う・・・その姿は、「世の中ってこんな感じで廻っているんだなぁ」としみじみと感じてしまうことでしょう。
それぐらいに「ちさと」と「まひろ」のやり取りは、最高に面白いですし、どこか親近感がわきます。
ネタバレ③:日常と殺人の緩急
本作の見所は、何と言っても”日常シーンと殺人シーンの緩急”です。
少し前まで家でダラダラしている日常シーンが映し出されているかと思ったら、いきなり残酷な殺人シーンに突入しますからね。
それぐらい本作の日常と殺人の緩急は特徴的です。
しかしこの緩急こそが本作をより魅力ある映画にしているとも言えます。
人って同じようなシーンが続くと飽きるんですよね・・・それが本作のように緩急がしっかりしていると「次は何が起きるんだ?」と気になって飽きることがありません。
つまり本作の緩急は、”観客を飽きさせない工夫”でもあるわけです。
しかし緩急が意味するのは、観客を飽きさせない工夫だけではありません。
というのも、緩急って人生の中に溢れていると思うんですよね。
学校・習い事・家事・仕事・趣味・・・これら全てに何かしらの緩急ってありませんか?
緩急があるからこそ、人は飽きずに生きていくことが出来るのです。
つまり本作の緩急の本当の意味、それは”人生そのものを表している”ということになります。
ネタバレ④:マシンガンが意味するもの
本作で「ちさと」がぶっ放すマシンガン、かなり爽快なシーンですよね。
「ちさと」は銃器を得意とする殺し屋です。
そんな「ちさと」がぶっ放すマシンガンには意味があります。
マシンガンの意味、それは”現状を打破し、未来を切り開く”ということです。
マシンガンは、「ちさと」がヤクザの大群を相手にするために持ってきましたが、元々は「格好良いから♪」という理由で購入していました。
もちろんマシンガンは格好良い銃器だと思いますが、本当にそのような理由だけで「ちさと」がマシンガンを購入するでしょうか?
「ちさと」は殺し屋として優秀、社交性も高く周囲とのコミュニケーションもたやすく行うことが出来ます。
しかし殺し屋である以上、一般人とは感覚や思考がズレており、いわゆる社会不適合者です。
そんな「ちひろ」が同じく社会不適合者であり殺し屋でもある「まひろ」と共に社会を生きていく・・・その決断はかなり勇気がいるものだと思うんです。
そんな不安を解消し、未来を切り開く手段として「ちさと」が選択した方法の一つがマシンガンだと思います。
マシンガンで敵対するヤクザを一掃すると同時に、「ちさと」が抱えている不安も一掃しようと考えていたのかもしれません。
ネタバレ⑤:2人の選択が示す未来とは
本作ラストで「ちさと」と「まひろ」の2人は将来の選択をします。
言葉では表現されておりませんでしたが、おそらく2人はこれからもルームシェアをしながら共に生活していくのでしょう。
その選択は、”2人がこれからも殺し屋として生き続ける”ということを表しています。
この”殺し屋として生き続ける”というのが重要でして、今まで2人は殺し屋の仕事をしつつ、社会に溶け込むためにアルバイトをして生活をしていました。
しかし2人は社会不適合者であるため、なかなかアルバイトは上手くいきませんし、同時にストレスにもなっていたはずです。
そんな2人がアルバイトは行わず、殺し屋としてのみ生きていくというのは、ある種の覚悟だと思います。
つまり”生粋の殺し屋として生き続ける”ということです。
ただでさえ最強に近い2人が殺しだけに専念してしまったら・・・そう考えると楽しいですよね♪
映画『ベイビーわるきゅーれ』の感想
冒頭からフルスロットのアクションシーンでかっ飛ばしながらも、絶妙な日常シーンや2人の駆け引きが面白すぎる不思議な映画です。
殺人シーンは、結構グロいものも多いですが見応えがありました。
そんな殺人シーンも2人の絶妙な可愛らしさで相殺されており、「いったい何の映画を観ているんだろう・・・」と不思議な感覚に陥ってしまうほどです。
そして後半のアクションシーンは、ハリウッド顔負けの大迫力!
凄まじいスピード感と息を吸うのも忘れるほどの攻防、これはすごい映像を観てしまいました。
まるで映画『ジョン・ウィック』を観ているようでしたね。
日常と非日常の緩急が素晴らしいので、まさに異色の青春映画と言っても過言ではないでしょう。
何気ない会話がまさに現実世界の日常そのもの!それなのにいきなり殺人シーンに移り変わるギャップが堪らない!
特にメイドカフェのシーンとか最高ですからね♪
これはもう1回観るしかない!
まとめ
まさに新時代の青春映画と呼べる大傑作だと確信しています。
とにかく殺し屋の2人が可愛すぎるので、観ていて癒されますね。
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阪元裕吾監督の話題作『黄龍の村』も抜群に面白いのでオススメです。
是非機会を見つけてご覧になってみてください。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。