こんにちは、ニャンコです。
このブログは映画『ダーク・アンド・ウィケッド』のこんな疑問に答えていきます。
・見所ポイント
・ネタバレ一覧
・感想と考察
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
映画『ダーク・アンド・ウィケッド』の見所を、映画好きの変態猫であるニャンコがネタバレありで感想と考察を書いています。
まさか、ラストがあんな展開になるなんて・・・
きっとブログを読み終わったとき、もっと映画『ダーク・アンド・ウィケッド』が好きになると思いますよ♪
映画『ダーク・アンド・ウィケッド』のあらすじ
父の病状が悪化したとの報せを受けたルイーズとマイケルの姉弟は、生家であるテキサスの人里離れた農場を久々に訪れる。
そこには、母に見守られながらひっそりと最期を迎えようとする父の姿があった。
しかし母は「来るなと言ったのに」と彼らを突き放し、姉弟は両親の様子がどこかおかしいことに気づく。
その夜、母は首を吊って死亡。
やがて姉弟は、想像を絶する恐怖に巻き込まれていく。
・何一つ説明されない、理不尽かつ得体の知れない恐怖
・救いが一切ない展開、それが清々しい
・邪悪な存在の正体と目的の考察が捗る
・ラストシーンはもはやトラウマレベル
最近のホラー映画には珍しく、詳細が説明されない&救いが一切ない展開に心が震えます。
その代わり、とても考察が捗る映画です。
少し個人的な想いが入っているかと思いますが、本作を観た人のモヤモヤを少しでも晴らすことが出来たら嬉しいです。
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【ネタバレあり】映画『ダーク・アンド・ウィケッド』のネタバレ一覧
ネタバレ①:タイトルの意味
本作のタイトルである「ダーク・アンド・ウィケッド」には、いったいどんな意味があるのでしょうか?
そのため「ダーク・アンド・ウィケッド」は、”邪悪な闇”という意味となります。
本作を観た人ならわかると思いますが、本作は全編にわたり邪悪な存在を匂わせています。
そのため”邪悪な闇”というのは、まさに本作にピッタリなタイトルと言えるわけです。
ネタバレ②:邪悪な存在の正体
本作でルイーズとマイケル、そして母親や父親を絶望の淵に追いやり、挙げ句の果てには命まで奪った邪悪な存在。
その正体は、明確には本作で明かされることはありませんでした。
しかし本作を観た人であれば、何となく正体がわかりますよね?
邪悪な存在の正体は、”悪魔”です。
母親の日記、集めていた十字架、ソーン神父(悪魔が化けている)のセリフ、悪魔の象徴である山羊・・・これらの情報を整理すると邪悪な存在の正体は悪魔しか考えられません。
そして実はちょいちょい悪魔の素顔が画面に映り込んでいるんですよね。
悪魔は様々な人物や動物に姿を変えることが出来るため、どれが本当の姿かどうかはわかりません。
また悪魔自体の正体については、本作では明言されていないため考察するしかありません。
しかしヒントはあります。
というのも、本作で蜘蛛が出てきますよね?
父親の口に入り込んでいたり、看護師を操って自殺もさせたりしていました。
こうなると蜘蛛自体は普通の蜘蛛ではなく、何かしら悪魔に関係したものだと思われます。
そして実は蜘蛛に関連する悪魔がいるのです。
その悪魔とは、”大悪魔バエル”です。
①66の軍団を率いる序列1番の大悪魔
②ネコ、王冠を被った人間、蟾蜍の顔を持った蜘蛛の姿で描かれる
③しわがれた声で話す
④旧約聖書で言及される異教の神バアルの別名称
蜘蛛=大悪魔バエルと紐づけるのは少々強引な気もしますが、蜘蛛をモチーフとする悪魔はバエルだけですので、おそらく悪魔の正体はバエルだと思われます。
ネタバレ③:家に帰らせたい理由
病気の父親と看病する母親のもとを訪ねたルイーズとマイケル。
しかし母親は、すぐにでも子供たちを家に帰らせようとします。
その理由は、”家の中に邪悪な存在=悪魔が入り込んでいるから”です。
母親は、看病で疲れた心の隙間から悪魔に入り込まれてしまいました。
そうなると必然的に悪魔は、家の中を出入り出来るようになってしまいます。
また悪魔は、多くの人間の魂を欲しています。
つまり”家に人が来る=悪魔の獲物が増える”という構図が成り立ってしまうわけです。
そのため母親は、必死に子供たちを家から追い出そうとしていたわけですね。
というのも、この家族は無神論者なんですよね。
つまり神を信じていない=悪魔の存在も信じていないということです。
そのため「悪魔がいるから家に帰って!」なんて言った日には、更に狂人扱いされてしまい信じてもらえなくなってしまうので、そんなことは口が裂けても言えなかったわけです。
ネタバレ④:十字架を集めていた理由
亡くなった母親は、大量の十字架を集めていました。
その理由は、”悪魔に対抗するため”です。
しかし皆さん、覚えていますか?
ソーン神父(悪魔が化けている)がマイケルに十字架を手渡ししましたよね?
つまり”悪魔に十字架は効かない”ということなんです。
母親は、藁にもすがる想いで十字架を集め身につけていたのだと思いますが、悪魔からしたら「全く意味のないことをしているな笑」と思っていたはずです。
だって十字架は効かないですからね?
悪魔本人が十字架を渡していましたからね?
ネタバレ⑤:蜘蛛の登場が意味すること
本作では、2回ほど蜘蛛が登場しています。
①父親の口から蜘蛛が這い出てくる
②看護師の顔の周りを蜘蛛が這っている
どちらも物語が急展開するきっかけになったシーンです。
先程、本作の悪魔の正体は蜘蛛をモチーフとしている大悪魔バエルだと考察しました。
つまり”蜘蛛が現れる=バエルが近くにいるor人に憑依している”ということを表しているんだと思われます。
悪魔の目的は、人間の魂を奪うことです。
しかし人間の魂を奪うことは容易ではないため、きちんと手順を踏む必要があります。
つまり”父親と看護師は、悪魔の手順を踏まえたうえで憑依された”ということになります。
ネタバレ⑥:邪悪な存在の目的
本作で猛威を振るう邪悪な存在=悪魔ですが、その目的はいったい何なのでしょうか。
まず悪魔の目的ですが、”人間の魂を奪う”ことです。
確かに人間の魂を奪うだけであれば、さっさと物理的に殺してしまう、もしくは幻覚を見せて自殺させてしまえば魂を奪えそうなものです。
しかし人間の魂が持つ力はとても強く、いかに悪魔といえど簡単に奪えるものではありません。
そのため、悪魔は人間の魂を奪うためにある手順を踏んでいるものと思われます。
というのも、まさに映画『死霊館』シリーズの悪魔も人間の魂を奪うことが目的ですが、きちんとした手順を踏まないと悪魔といえど人間の魂を奪えないんですよね。
悪魔が人間の魂を奪う手順は次のとおりです。
①出没(幻覚・幻聴)
→出没して人に恐怖や絶望を味合わせて心を弱らせる
②攻撃
→ポルターガイスト現象で物や人を動かし攻撃する
③憑依
→実際に人に憑依し、人を殺すことで魂を奪う
簡単に言うと、「驚かせたり攻撃したりして、心身共に弱ったときに魂を奪う」ということですね。
この3つの手順を踏まない限り、悪魔が人間の魂を奪うことは出来ないわけです。
本作の悪魔もきちんと手順を踏んだうえで魂を奪おうとしてきます。
最初は家の外にいましたが、病気で弱った父親、その看病に疲れた母親の心の隙間に入り込み、遂には家の中に入ることに成功します。
そして母親を幻覚や幻聴で心身共に弱らせ、最終的には憑依することで指を切断し、首吊り自殺させることに成功するわけです。
そしてまんまと家に訪ねてきたルイーズとマイケル、親切なチャーリー、そして父親の魂を奪うことにも成功します。
悪魔が人間の魂を奪う理由は、”更なる力を手に入れたいから”だと思われます。
悪魔は神から天界を追放され、見放された存在です。
有名なのが堕天使ルシファー、別名サタンですよね。
言わずと知れた悪魔の王、地獄の長です。
堕天使ルシファーは、元々は大天使でしたが神に戦いを挑み破れました。
その際に翼をもがれ、地獄の奥底まで追放されてしまったわけです。
つまりどんなに有名で力の強い悪魔でも、今のままでは神に敵いません。
そのため更に力を手に入れて、神に復讐する必要があるのです。
その力を手に入れる最も効率が良い方法、それが人間の魂を奪うということなのです。
つまり悪魔は、”神に復讐するために更なる力を求めている=人間の魂を奪う”という目的で行動していることになるのです。
ネタバレ⑦:大量虐殺の山羊が意味すること
本作の印象深いシーンの一つに「大量虐殺の山羊」が挙げられるかと思います。
もちろん山羊を大量虐殺したのは狼などの野生動物ではありません。
山羊を大量虐殺したものの正体は、”悪魔=バエル”です。
山羊は、キリスト教文化において悪魔の象徴としてのイメージが強い動物です。
理由としては、”キリスト教の発展と共に駆逐された異教神のイメージがある”からです。
また古代ローマでは、山羊は欲望と性的快楽の象徴としてみなされていました。
つまり”山羊と悪魔は深い関係性がある”ということです。
そんな山羊を悪魔は、大量虐殺してしまいました。
本作中では、明確な理由が明らかになっておりませんが、おそらく次のような理由かと思われます。
山羊が大量虐殺された理由、それは”ルイーズとマイケルに絶望を与え、孤立させるため”だと思われます。
人間の魂を奪うためには、心身ともに弱らせることが必要不可欠なのです。
実際に山羊の大量虐殺事件の後、ルイーズとマイケルは離れ離れになり、結果として悪魔に魂を奪われてしまいました。
ネタバレ⑧:絶望のラストシーン
本作のラストシーンは、絶望の余韻が残る展開になっています。
というのも、父親の最期を看取ったルイーズを父親に憑依した悪魔が襲いかかり魂を奪う、という展開なのです。
「もしかしたらルイーズは助かるんじゃないか・・・」、と少しでも思っていた観客の期待を全力でぶち壊す素晴らしい展開です。
あの後、ルイーズは魂を悪魔に奪われ、悪魔は目的を成し遂げたことになります。
そうして悪魔は、次なる獲物を探しに出かけることでしょう。
映画『ダーク・アンド・ウィケッド』の感想
想像していたよりずっと怖く、後味の悪い最高のホラー映画です。
よくホラー映画でありがちな、「何かしら奇跡が起こって、主人公たちが助かる」といった楽観的な展開は何一つありません。
観客に100%の絶望と恐怖を与えてくれる素晴らしい映画です。
邪悪な存在=悪魔について、深く触れずに展開していくのも良いですよね。
というのも、人間って正体がわかってしまうと恐怖が半減してしまいます。
正体がわからない、得体の知れないものから襲われる恐怖・・・これに勝るものはないと断言できます。
その点本作は、悪魔という存在をチラつかせながらも明言しておりません。
そして意味不明かつ理不尽な展開を連続して映し出すことで、観客は軽いパニック状態に陥るわけです。
最近のホラー映画にはなかった、最高の絶望感を体験させてくれますよ。
【ネタバレ】『スマイル』考察【スマイルの正体と目的について】
まとめ
後味の悪さ、ビックリする演出、得体の知れない存在から襲われる恐怖、どれもが最高に面白いホラー映画です。
邪悪な存在=悪魔の正体について明言されることなく展開が進んでいきますので、若干頭の中が「?」になります。
しかし本来ホラー映画って本作のような展開で良いと思うんですよね。
何でもかんでも細かく説明するのは何か違うと思うんですよ。
その点、本作はとてもホラー映画ファンを満足させてくれる内容に仕上がっていると思います。
ネタバレありでも面白い映画だと思いますので、是非一度はご覧になってみてください。
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最後まで読んでくれてありがとうございました。