こんにちはニャンコです。
①芸術学部映画学科卒(卒論学年2位)
②映画歴20年以上
③累計2,000本以上観賞している変態
④実はホラー映画苦手(特に和風ホラー、リングとか無理!)
⑤Twitterで毎日おすすめ映画ツイート
本日紹介する映画は2018年に公開され話題になったホラー映画です。
タイトルは、
来る
原作は澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」です。
(2024/11/22 18:52:53時点 Amazon調べ-詳細)
ニャンコは読んだことないのですが、映画も非常に面白かったので近いうちに読んでみようかと思っています。
”リング”や”呪怨”のようなジャパニーズホラーかと思いきや、霊能力者大集合、結局怖いのは人間など、どちらかというとヒューマンドラマのように感じたのが率直な感想です。
でもニャンコのようにジャパニーズホラー苦手な人も楽しめると思いますよ♪
概要・評価
【上映時間】:134分
【監督】:中島哲也
【原作】:澤村伊智
【脚本】: 中島哲也
【制作】:市川南
【撮影】: 岡村良憲
【美術】:桑島十和子
【編集】:小池義幸
IMDb 6.3/10.0
1分でわかる!簡単あらすじ&ここだけポイント
簡単あらすじ
①秀樹は恋人である香奈と結婚、一人娘の知紗も産まれて幸せの絶頂。
しかしある日、娘の名前”知紗”を告げる謎の来訪者を取り次いだ秀樹の後輩が謎の死を遂げる。
②後輩の死をきっかけに秀樹の周囲では不可解な現象が次々と発生。
家族に危機が迫っていると感じた秀樹は、友人である津田の紹介で野崎と真琴を紹介してもらう。
③秀樹に迫っている存在は「あれ」と呼ばれており、底知れぬ力を持った霊であった。
秀樹は「あれ」に殺され、今度は娘である知紗に「あれ」の魔の手が迫る。
④知紗を守るため、真琴の姉で国内最強の霊能力者である琴子が遂に動く。
琴子は全国から有力な霊能力者を集結させ、「あれ」との最終決戦に挑む!
ここだけポイント
①人間の不満、嫉妬が「あれ」よりも怖い!
②秀樹のクズっぷりに憤怒!
③「あれ」の迫り具合が結構怖い・・・
④最終決戦はお祭りみたいで楽しい♪
詳細あらすじ
「嫌われ松子の一生」「告白」「渇き。」の中島哲也監督が、岡田准一を主演に迎え、「第22回日本ホラー大賞」で大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したホラー。
黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡らが顔をそろえる。
恋人の香奈との結婚式を終え、幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に謎の来訪者が現れ、取り次いだ後輩に「知紗さんの件で」との伝言を残していく。
知紗とは妊娠した香奈が名づけたばかりの娘の名前で、来訪者がその名を知っていたことに、秀樹は戦慄を覚える。
そして来訪者が誰かわからぬまま、取り次いだ後輩が謎の死を遂げる。
それから2年、秀樹の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、不安になった秀樹は知人から強い霊感を持つ真琴を紹介してもらう。
得体の知れぬ強大な力を感じた真琴は、迫り来る謎の存在にカタをつけるため、国内一の霊媒師で真琴の姉・琴子をはじめ、全国から猛者たちを次々と召集するが……。
引用:映画com
キャスト
野崎(岡田准一)
オカルトライター。
秀樹を助けるため、真琴を紹介する。
(C)2018「来る」製作委員会
比嘉真琴(小松菜奈)
霊能力者でありキャバクラ嬢。
姉は国内最強の霊能力者である琴子。
(C)2018「来る」製作委員会
比嘉琴子(松たか子)
国内最強の霊能力者。
「あれ」に対抗するため、全国なら有力な仲間を集結させる。
(C)2018「来る」製作委員会
田原秀樹(妻夫木聡)
愛する妻である香奈、一人娘の知紗と暮らしているが「あれ」に怯えている。
子育てブログを運営しイクメンを気取っているが、実はエセイクメンというクズっぷり。
(C)2018「来る」製作委員会
田原香奈(黒木華)
秀樹の妻、知紗の母。
エセイクメンの秀樹には愛想が尽きている。
実母の影響で一人娘である知紗への愛情の注ぎ方に迷いがある。
(C)2018「来る」製作委員会
田原知紗(志田愛珠)
秀樹の香奈の一人娘。
(C)2018「来る」製作委員会
津田(青木崇高)
秀樹の高校時代の友人であり民謡学の准教授。
実はかなりのクズ野郎。
(C)2018「来る」製作委員会
逢坂セツ子(柴田理恵)
TVにも出演する有名な霊能力者。
中華料理屋で「あれ」の襲撃を受けてしまう。
(C)2018「来る」製作委員会
感想
ストーリー
観終わった瞬間の感想は、「それでどうなったの?」でした。
いや本当に申し訳ないんですけど、ラストがどうなったか良く理解できなくて・・・
ニャンコに理解力がないのか、監督があえてああいうラストにしたのか・・・たぶん両方なんでしょうね!
ラストは正直あまり好きじゃなかったですが、映画自体はメチャクチャ面白いですね!
原作小説「ぼわぎんが、来る」を読んだことないんですが、逆に知識ゼロで映画を観たことが良かったのかもしれません。
ちなみにニャンコはジャパニーズホラーが苦手です。
”リング”とか”呪怨”とか絶対に観たくありません!
だって現実的にありえそうなんですもん!
しかし『来る』はとても興味があったので、勇気を振り絞って観たところ、これが面白いったらありゃしない!
ニャンコと同じようにジャパニーズホラーが苦手な人でも大丈夫です!観れます!
ただかなりグロいシーンはあるので、グロ耐性がないとキツイかもしれませんね。
ストーリーは田原秀樹(以下、秀樹)が自宅のマンションで何やら儀式の準備をしているシーンから始まります。
携帯で会話している人物の指示に従い、お皿や茶碗に水を張って廊下に置いたり、家中の鏡を割ったりしているんですよね。
そして「あれ」を迎え入れるため、玄関の扉を開けるように指示され、ついに玄関を開ける・・・
もうこの辺りからメッチャ怖いんですけど!
開けっ放しの玄関とか恐怖でしかないんですが!
今すぐにでも「あれ」が姿をあらわして、家の中に入ってきそうですよね。
(C)2018「来る」製作委員会
正直「観るのやめようかな・・・」と思いましたが、すぐ場面が過去のシーンに切り替わってくれたので助かりました。
ここからは、なぜ秀樹がこのような儀式めいたことを行っていたかを解き明かしていくシーンになります。
妻である香奈と幸せな結婚生活を送る秀樹。
友人や会社の後輩にも祝福され、マンションも購入、そして一人娘も産まれるなど人生バラ色で過ごしております。
ただこのあたりから少し不穏な空気がかもし出し始めます。
友人たちは秀樹のことを悪く言っているし、秀樹自身は過去の記憶を思い出し不安な気持ちになり、挙げ句の果てには会社の後輩が謎の病気にかかり入院してしまうのです。
まあ友人の悪口は秀樹の自業自得として、その他の怪奇現象はどうやら秀樹の過去の記憶が原因のようです。
秀樹は過去、幼なじみの女の子が山で行方不明になってしまったこと、そして家に得体の知れない存在が訪問してきた恐怖の記憶があります。
(C)2018「来る」製作委員会
このあたりのシーンはけっこう怖いですね。
玄関の扉の先に得体の知れない存在「あれ」がいる・・・そう思うと身震いします。
ついには自宅にあるお守りがすべて千切られてしまうという怪奇現象も発生し、家族に危機が迫っていると感じた秀樹は高校時代の友人であり、民俗学の准教授である津田に助けを求めます。
津田は2人の人間を紹介してくれました。
ライターの野崎、霊能者の真琴の2人です。
しかし「あれ」の力は野崎や真琴の理解を超えており、真琴たちの目の前で怪奇現象が発生。
事態を重く捉えた真琴の姉、かつ国内最強の霊能力者である琴子から秀樹に連絡が入り、ある霊能力者を紹介してくれます。
それが柴田理恵が演じるセツ子です。
このセツ子がメッチャ良い味出しているんですよ!
というか柴田理恵の演技が上手過ぎて、本当の霊能力者を見ているようでした。
しかし「あれ」はセツ子の予想を大きく超える存在、「あれ」に襲撃されたセツ子は右腕を切断され、家族に危機が迫っていると感じた秀樹は妻の香奈に自宅から離れるよう伝えます。
(C)2018「来る」製作委員会
家族を自宅のマンションから遠ざけた秀樹の携帯に琴子から連絡が入ります。
そしてある指示を出すのです。
それが映画冒頭で秀樹が行っていた儀式にも繋がります。
①水の入ったお皿や茶碗をたくさん用意して、廊下に並べること
②刃物はすべて紙に包み、「あれ」に見つからないよう引き出しにしまうこと
③「あれ」は鏡を嫌うので、家中の鏡を割ること
④全ての準備が整ったら、玄関の扉を開いて「あれ」を迎え入れること
秀樹は家族を助けるため、琴子の指示どおり①〜④の儀式を全て行います。
しかし冷静に考えてみてください。
①〜③はまだわかりますが、④はおかしくないですか?
「あれ」を迎え入れたとして、どうやって「あれ」に対処するんでしょうか?
とにかく秀樹は玄関の扉を開き「あれ」を迎え入れる準備を完了しますが、いきなり家の固定電話が鳴ります。
「あれ」によるなりすまし電話を防ぐため留守電に切り替わりましたが、なんと電話してきたのは今携帯で話をしているはずの琴子!
つまり今まで携帯で話をしていた琴子はニセモノで「あれ」が琴子になりすましていたのです!
秀樹はまんまと罠にかかり、「あれ」を迎え入れる準備を進めてしまったのです。
ついに玄関に「あれ」が姿を現し、猛スピードで秀樹の元に向かってきます。
秀樹は廊下とリビングを隔てている扉を閉めて抵抗しますが、「あれ」に通用するはずもなく無残にも殺されてしまうのです。
(C)2018「来る」製作委員会
このシーンは映画屈しの恐怖シーンかつグロいシーンなので苦手な人は要注意です!
ここまでで映画冒頭シーンの伏線を回収したかたちになります。
ここからは残された人々がいかに「あれ」に立ち向かっていくのかを描いていくのですが、結構心にグサリとくるシーンが多数登場します。
「あれ」の存在も怖いですが、生きている人間も怖い・・・と思うこと間違いなしです!
残された秀樹の妻と娘はどうなっていくのか?
秀樹が「あれ」に殺され、香奈はシングルマザーとして不安を抱えながらも娘の知紗を育てていくことになります。
1人で子供を育てるって並大抵のことじゃないですよね・・・心身ともに負担が大きいはず。
香奈の母親は酒浸りのロクでなしなので頼ることは出来ず、秀樹の両親とは葬式で一悶着あり絶縁状態、というのも秀樹の葬式で妻である香奈は一粒の涙も流さなかったようなんですよね。
というのも香奈は育児に参加せず、イクメンもどきブログばかり書いている秀樹に愛想を尽かしており、もう2人の間に愛はなかったのです。
しかもあろうことか秀樹の友人である津田と香奈は不倫関係だったのです。
そんな香奈の元に「あれ」の魔の手が迫ります。
香奈と知紗を気にかけている真琴が駆けつけますが力及ばず「あれ」を押さえつけることが出来ません。
香奈は知紗を連れて少しでも遠くに逃げようとしますが、駅のトイレの個室で「あれ」の襲撃をうけ殺され、知紗は「あれ」に連れ去られてしまいます。
(C)2018「来る」製作委員会
事態を重くみた日本最強の霊能力者である琴子は「あれ」の除霊を行うため、日本各地から霊能力者を集結させます。
こうしてストーリーは、日本各地の有力霊能力者vs「あれ」の戦いへと移っていくのです!
「あれ」との最終決戦!勝つのはどっちだ?
ついに勃発した国内最強の霊能力者琴子を中心とした霊能力者集団vs「あれ」の頂上決戦!
琴子の依頼により、日本全国から有力な霊能力者たちがマンションに集まってきます。
あらゆる宗派を超え、祈祷師、お坊さん、ユタ、巫女、科学者などが集まり、「あれ」を除霊するために最強の儀式が始まります。
ちなみに死んだと思われていたセツ子が再登場します。
まあ右腕は「あれ」に切断され無くなっていますけどね。
この最強の儀式シーンが面白いんです!
一種のお祭りを見ているような気分になりました。
(C)2018「来る」製作委員会
ちょっとしたコメディ映画みたいですね。
この儀式により「あれ」をマンションに呼び寄せ、国内最強の霊能力者琴子が除霊する、という作戦です。
人手が足りないという理由で野崎も駆り出されますが、その場に「あれ」が襲来!
どうやらあれは秀樹と香奈の娘である知紗が呼び込んでいたようです。
このままでは危険と判断した琴子は知紗もろとも「あれ」を除霊しようとしますが野崎と真琴が反対。
2人の本気度を感じ取った琴子は2人と知紗を逃し、「あれ」と勝ち目の薄い最終決戦に挑みます。
気になる結末はブログの最後で触れますね♪
人間の妬み・ひがみ・嫉妬が本当に怖い!
この映画、人が本来持っている心の醜さを表現するのが本当に上手だと思いました。
特に結婚式のシーン、本来であれば祝い事、おめでたいシーンなんですが参列者たちの悪口が至るところから漏れ聞こえてくるんですよね。
例えば「秀樹があんな地味な子と結婚するなんて意外」、「秀樹は人が集まるとこにしか来ない」、「いつまで主役気分なんだよ」など・・・
マジで友人たち怖過ぎだろ!って思いましたよ。
こういうことを平気で言っちゃう人って友人なんでしょうかね?
あとは秀樹のエセイクメンっぷりですね。
これは同じ子供を持つニャンコとしてはメチャクチャ腹が立ちましたね!
マジで「ブログ書いている時間あったら、子育てしろや!お前の子供だろうが!」と思って映画観てました。
「あれ」の正体とは?
原作小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したのが今回の作品ですので、「あれ」の正体は”ぼぎわん”でしょうね。
”ぼぎわん”は三重県に伝わる妖怪とされておりますが、結局正体はわかっておりません。
推測すると、人々の不満や妬み、そして恐怖を吸い取り力にする霊、そんな霊の集合体が”ぼぎわん”なんだと思います。
”ぼぎわん”を引き寄せてしまった秀樹の周囲には、秀樹に対する不満や妬みが渦巻いていました。
そんなとき、秀樹が幼い頃のトラウマとなった、”ぼぎわん”に連れ去れてしまった女の子と同じ”知紗”という名前を娘に名付けてしまったことにより、”ぼぎわん”が知紗を依代として秀樹の元に襲来、そして周囲の人間を襲撃していった、という感じかと思います。
霊の集合体なので国内最強の霊能力者である琴子でも完全に除霊出来ない、そのために全国から仲間を集結させたんでしょうね。
こんな恐ろしい霊がもし現実にいたら・・・考えるだけでも恐怖ですね!
結局「あれ」は除霊出来たのか?琴子の安否は?
そして映画最大の見所である、琴子vs「あれ」ですが決着はわからずじまいですね。
マンションの一室から「あれ」のものと思わせる血の洪水が吹き出していたので、おそらく琴子が「あれ」を倒し、除霊に成功したんだと思われます。
(C)2018「来る」製作委員会
さすがに琴子でも倒せなかったら、日本で「あれ」を除霊できる霊能力者がいなくなりますからね。
倒せたと信じたいです。
まとめ
謎が残るラストでしたがストーリーや演出は最高に楽しい映画です。
とにかく「あれ」が怖い、そして得体の知れない存在なんですよね。
結局「あれ」の明確な姿って映画に1回も登場しないですからね。
映画終盤の霊能力者全員集合!は、アベンジャーズを思い出して少し笑ってしまいました。
今までのホラー要素はどこにいったんだ!って感じでw
まあその後、霊能力者がバンバン死んでいくので笑えない感じになってきますが・・・
原作小説を読んだことがないので、今度機会を見つけて読んでみます。
そうすれば謎が解けるのかもしれない。
ただ映画最大の謎は、何故ラストシーンを「オムライスの国」で締めたか?だと思います。
(C)2018「来る」製作委員会
最後まで読んでくれてありがとうございました♪